ウィリー・モラーレス、いやぁ、よく聴きました。
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秋から4か月、平日昼休みのヘヴィロテ・アルバムでしたからねえ。
やっぱこういうホンモノの歌力を持ったソネーロに出会えると、燃えるよねえ。
バックも実力者揃いの最高の演奏内容で、サルサ熱が再燃しましたよ。
さすがに4ヵ月も毎日聴き続けていると、
ほかのアルバムも聴きたくなってくるんですが、ちょうどタイミングよく年末に、
ルイス・ペリーコ・オルティスやソノーラ・ポンセーニャといった、
懐かしい名前のヴェテラン勢の新作が出ました。
そういえば、少し前にはエル・グラン・コンボの新作も出ていたっけ。
こういう名門クラスのヴェテランだと、過去の名盤がいくつも手元にあるので、
新作といっても、なかなか手が伸びないんですけど、
気分が盛り上がったところで、えいやっとばかり、まとめ買い。
というわけで、まずは、ルイス・ペリーコ・オルティス。
なんといったって、70年代サルサのサウンドを輝かせた名アレンジャーですよ。
ソロ作では、78年の“SUPER SALSA”、82年の“SABROSO!” が代表作ですけれど、
エクトル・ラボー、ティト・アジェン、イスマエル・キンターナといった
数多くの名歌手たちのアルバムで、斬新なアレンジをしていたのが忘れられません。
ニュー・ヨークのサルサ・サウンドを築き上げた一人ですよね。
なんと8年ぶりのアルバムだそうで、タイトル曲のオープニングから、ペリーコのほか、
トニー・ベガやジョニー・リベラなどのゲスト歌手5人が交替でヴォーカルをとっていて、
この軽快さはナニゴト!
ヴェテランのアルバムというより、いきのいい若手のアルバムのようで、
もぎたてのフレッシュさに富んだサウンドに、目を見開かされました。
この若々しさは、スゴイぞ。ペリーコのロトランペット・ソロもフィーチャーして、
この1曲目にして、はやツカミはオッケー。
ドミニカのメレンゲの女王ミリー・ケサーダをフィーチャーした曲は、
メレンゲではなく、ゴージャスなストリングスも入れたどストライクなサルサで、
ミリーの熱唱が聞けます。
ペリーコのアルバムにお決まりのインスト演奏も、聴きもの。
ラテン・ジャズにはせず、
ラテン・インストといったアレンジにするところが、いいんだなあ。
アルバム・ラストでは、プエルト・リカンの鬼才トランペッター、
チャーリー・セプルベーダや名フルーティストのネストール・トーレスを迎えて、
きらめく金管が際立つアレンジを施し、
マンボの殿堂パラディアムとマンボ・キングたちに捧げています。
ヴェテランらしからぬ、このみずみずしさ、絶品です。
Luis Perico Ortiz "SIGO ENTRE AMIGOS" LPO Events LPOE212631 (2021)