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ブラジルのダンス音楽絵巻 アミルトン・ジ・オランダ

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Hamilton De Holanda & O Baile Do Almeidinha.jpg

これまでになくポップに仕上がった、アミルトン・ジ・オランダの新作。
う~ん、こういうのを待ってたんですよぉ。

ここのところアミルトンは、精力的にレコーディングをしていて、
次々と作品を制作していますよねえ。
その仕上がりは、芸術志向に振れることもあれば、
今回のようにエンタテインメントに振れることもありと、
かなり振幅のあるアルバムづくりをしています。

天才的な技巧と表現力を兼ね備えたアミルトンゆえ、
それをフルに発揮するも良し、リラックスして弾くも良しなんですが、
過度にアーティスティックな演奏は似合わないと思っているので、
アンドレ・メマーリのような共演者は、持ち味が違うと感じてしまいます。

その意味で、ダンサブルなポップなナンバーを、ガフィエイラ・スタイルで演奏した
今回のアルバムは願ってもない企画で、アミルトンのキャリアの中でも、
大衆性と娯楽性に富んだ最右翼の作品に位置づけられると思います。

今回の編成は、ベース、ドラムスのリズム・セクションに、
サックス、フルート、トランペット、トロンボーンの管楽器を加えたアンサンブル。
ショーロやサンバばかりでなく、ショッチやフレーヴォなどの北東部リズムも取り入れ、
ブラジルのダンス音楽絵巻をたっぷりと見せてくれますよ。

ベースは、先日記事にしたばかりの、
ヤマンドゥ・コスタとのデュオ作で共演していたグート・ヴィルチ。
ドラムスはシャンジ・フィゲイレドで、ほかにもトランペットのアキレス・モラエス、
サックスのエドゥアルド・ネヴィスなど、
ブラジリアン・ジャズで活躍する精鋭が揃っています。

レパートリーはアミルトンの自作曲がほとんどですが、グート・ヴィルチの曲が2曲、
アミルトンとグートの共作が2曲あり、どれもメロディアスでポップな曲ばかり。
「踊れる」楽曲をテーマにしたとのことですが、
本当に踊るには、キメのブレイクが多すぎるかも。
レストランでライヴを楽しむようなダンス気分を味わえる一枚です。

Hamilton De Holanda & O Baile Do Almeidinha "HAMILTON DE HOLANDA & O BAILE DO ALMEIDINHA " Brasilianos BPR015 (2015)

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