ナナ・クワメ・アンパドゥ率いるアフリカン・ブラザーズ・インターナショナル・バンドは、
63年結成で現在も活動を続ける、ガーナのギター・バンド・ハイライフの最古参バンド。
なんせ活動歴の長いバンドだから、レコードの数もものすごく多く、
ぼくもそのごく一部しか聴いていませんけれど、彼らの71年デビュー作を、
まさかCDで聞けるとは思いませんでした。もちろん聴くのは初めて。
これまで出た10数枚のCDは、すべて編集盤ばかりだったので、
オリジナルLPのままCD化されたアルバムは、これが初のはず。
さすがデビュー作というだけあって、覇気があって、エネルギーに満ち溢れていますね。
彼らの持ち味である泥臭いパワーが炸裂しています。
70年の夏にロンドンでレコーディングされ、
レコードには71年制作というクレジットがありますけれど、
じっさいには70年の暮れに発売されていたみたいです。
ジャケットはオリジナルに沿っているものの、
バンド名だけ、73年に「インターナショナル」を加えて改名した、
アフリカン・ブラザーズ・インターナショナル・バンドに修正しています。
オリジナル盤は、アフリカン・ブラザーズ・バンドで、
その下にカッコ書きでインターナショナルが付け加えられていたんでした。
実はこのバンドを、ぼくはガーナで観たことがあるので、思い出深いんですよねえ。
90年10月、アクラのホテルの中庭に設けられた、野外ステージのライヴでした。
ガーナに到着してまもなくのライヴ体験ということもあり、すっかり興奮してたんですけど、
途中で停電になってしまい、自家発に切り替えるまで、しばらく中断して、
ようやく再開できるようになったと思ったら、またトラブルで、
結局仕切りトンボで終わったという、ぐだぐだのライヴでした。
停電中、真っ暗になった野外での待ち時間が長く、
ハマダラカに刺されてマラリアになったらヤバいなあと、ドキドキしてたのを思い出します。
まあ、いかにもアフリカっぽい思い出ですけれど、
アフリカン・ブラザーズ・インターナショナル・バンドは、
気の利いたデザインのジャケットが多く、それをネライ目にレコードを集めたんだっけな。
そんなコレクションのうち、イラスト画のジャケットは『ポップ・アフリカ700』に、
ヘルメットをかぶったジャケットは『ポップ・アフリカ800』に載せました。
African Brothers Band "AFRICAN BROTHERS INTERNATIONAL BAND" Ambassador/Grabaciones Elefante GE001 (1971)
[LP] African Brothers International Band "NEA MEDOFO AYE ME" Aduana PN14
[LP] African Brothers International "OBIARA WO NEA OTUMI NO" Philips 6354020 (1978)