あけましておめでとうございます。
年初めはブラジルはアマゾンの音楽、カリンボーの大ヴェテラン、ピンドゥーカの新作で、
元気いっぱいにスタートしたいと思います。
いやあ、かくしゃくとしてますねえ、ピンドゥーカ。
79歳になるのかぁ、見習いたいなあ、このヴァイタリティ。
「カリンボーの王様」と形容されるピンドゥーカ、
王様というより、近所の魚屋のオヤジみたいなキャラですね。
トレードマークのお飾り付き麦わら帽子をかぶって、いい笑顔をしてます。
若い頃は背広にネクタイ姿で、ドサ回りの演歌歌手みたいな雰囲気でしたけれど、
年取ってすっかり福顔となったご尊顔は、まるで布袋様のよう。
おめでたいお正月に、ぴったりであります。
36作目を数えるピンドゥーカの新作は、
ドナ・オネッチ婆ちゃんの新作がリリースされたのと同時期に配信されていたんですが、
なかなかフィジカルで出る様子がなくて、ずっとヤキモキしてました。
暮れになって日本に届いた時は、嬉しかったなあ。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2016-09-23
ホーン・セクションを従え、華やかな女性コーラス3人も加わった伴奏で、
ピンドゥーカお得意のポップなカリンボーをたっぷり楽しませてくれます。
人力ならではの、ツー・ビートが痛快ですねえ。
スカやクンビアに夢中になる若者は大勢いるんだから、
カリンボーに波が来たって良さそうなもんですけど、
クァンティックはカリンボーには興味がないのかな。
今作は、初期の70年代のシリーズ・タイトルの“NO EMBALO DO PINDUCA” を冠しているとおり、
多くの曲が再演で、当時のアレンジを踏襲しているんですね。
ベネズエラのシモン・ジュラスの代表曲“Caballo Viejo” を
“Cavalo Velho” として歌っているので、
意外に思っていたら、これも84年のアルバムでの再演なのだそう。
どんな人も笑顔にして、踊りの渦に巻き込んでしまうダンス・アルバム。
ブラジルの地方音楽の豊かさに、胸熱となりますね。
「辺境グルーヴ」だとぉ? いっぺんシメたろか、コラ。
Pinduca "NO EMBALO DO PINDUCA" Na Music NAFG0112 (2016)