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天賦のバラード表現 ハ・ヴィ

アジア歌謡の最高峰といっていいでしょうね。 ハ・ヴィのなめらかな歌声、繊細なヴィブラートと無理なく回るこぶしの奥底に、 ほのかに揺れる情感は、ヴェトナム歌謡が到達した最高のバラード表現でしょう。 はじめてこの人と出会った11年作の“MẸ LÀ TÌNH YÊU” が最高傑作すぎて、 その後の13年作“KỈ NIỆM TÌNH ĐẦU” は、ジャケットがいただけないこともあって、...

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インド洋の東の果てのカシーダ ヌル・アシア・ジャミル

こりゃ、たまりません。 頭クラクラ、みぞおちモヤモヤの、トロける南洋熱帯歌謡は、 インドネシア、メダンの女性歌手ヌル・アシア・ジャミルが歌うカシーダです。 それにしてもこのサウンド、ターラブそのものじゃないですか。 東アフリカ沿岸部のスワヒリ文化が育んだのがターラブなら、 マラッカ海峡を挟んだスマトラ島とマレイ半島のムラユ文化が育んだのが、カシーダ。...

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老いがもたらした「古臭い」歌声で静かなる復活 シャーリー・コリンズ

シャーリー・コリンズの新作? えぇぇぇ~、ビッグ・ニュースじゃないですかぁ。 いったい、何年ぶりのレコーディングになるんですか、これ。 姉ドリーとの“FOR AS MANY AS I WILL” 以来の38年ぶり? うわぁ、たいへんだ、こりゃ。 届いた新作に、思わずひとりごちしてしまいましたけれど、 世間でほとんど話題にのぼっていないあたりは、...

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トビウオが跳ねる海を見つめて ソーロウグ・ニ・ヒャナワーン

いいジャケットですねえ。 海の波間にしぶきをあげて、跳ねまわるトビウオ。 濃い藍色と白いしぶきの向こうには、平らな陸地が横たわり、 土の合間にかすかな緑が見て取れます。 いつまでも観ていたくなる風景。 オリジナル・プリントが欲しくなっちゃうな。部屋に飾りたくなります。 ソーロウグ・ニ・ヒャナワーンと読むんでしょうか。 アイルランド人女性のソロ2作目。初めてこの人を知りました。...

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カマレ・ンゴニの暴れん坊 ヴィユー・カンテ

31歳の若さで亡くなったマリのカマレ・ンゴニ奏者ヴィユー・カンテは、 05年の死の直前に制作した初カセットが、 この夏スターンズによってCD化され話題となったばかりですけれど、 http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2016-08-24 実はその初カセットに先んじた録音があり、 すでに3年も前にリリースされていたことが判明しました。...

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マンデ・アクースティック・スウィング カンジャファ

ヴァンサン・ドルレアンのレーベル、サン・コモンテールのカタログは、 いまのところ5タイトルがリリースされているようです。 ジャケット・デザインがフランス人らしいお仕事というか、どれも洒落ていて全部欲しくなってしまい、 ヴィユー・カンテのアルバムと一緒に、残りの4タイトルも買っちゃいました。 ざっと紹介すると、13年の初作品となったヴィユー・カンテに続き、...

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蘇る70年代オート・ヴォルタ

新たなる西アフリカ音源のリイシュー。これは、大労作ですねえ。 またしてもフローラン・マッツォレーニのお仕事ですよ。 フローランが今回手がけたのは、ブルキナ・ファソ。 サンカラ革命が起こる前の、まだ国名がオート・ヴォルタだった時代に、 オート・ヴォルタ第2の都市ボボ=ディウラッソで活躍したバンドの音源です。 CDまたはLP3枚組と写真集という仕様で、この写真集がスゴイ。...

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ただいま政治活動中 ユッスー・ンドゥール

文化観光大臣になったユッスー・ンドゥール。 音楽活動は休止中と思いきや、ひさしぶりに新作を出すというのは、 任期切れをにらんだ地ならしかという、意地悪な感想しか思い浮かばないのは、 われながら冷淡だなあ。まあ、前にもこんな記事を書いたくらいなので、すみません。 http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2012-01-18 当方、すっかりユッスー熱も冷めてしまい、...

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80年代ポップ・ライとデザート・ブルース カデール・ジャポネ

カデール・ジャポネを知ったのは、関口義人さん主宰のイヴェント「音樂夜噺」がきっかけでした。 http://ongakuyobanashi.jp/past_events/044/index.htm イヴェントの内容は、ハレドの軌跡を追ったものだったんですが、 最後に粕谷祐己先生がかけられた、 ケッタイな芸名のライ歌手がとびっきり良くって、背中ぞくぞくが止まらなかったなあ。...

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ロッキン・バラフォン カナゾエ・オルケストラ

フランスではバラフォンがきてるのか? その名もバラフォニックスという、バラフォンをフィーチャーした 白人のアフロ・ファンク・バンドが登場したと思ったら、 今度はトゥールーズから、バラフォンが主役の アフリカ/ヨーロッパ混成バンドのデビュー作が届きました。 ブルキナ・ファソ、ボボ=ディウラッソ近郊の村に生まれたバラフォン奏者の セイドゥー“カナゾエ”ジャバテ率いる、カナゾエ・オルケストラです。...

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今年のクリスマスはアイリッシュ ローシーン・エルサフティ&ローナン・ブラウン

今年はとっておきのクリスマス・アルバムがあるんですよ。 年始めに入手してカンゲキし、クリスマスの季節まで寝かせておいた1枚。 アイルランド音楽ファンなら、もうとっくにご存知かもしれませんね。 アイルランド北西部コネマラの音楽一家に育ち、 母親からシャン・ノースの伝統を受け継いだ女性歌手ローシーン・エルサフティと、 クランのイーリアン・パイプス/フルート/ホイッスル奏者...

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アイルランドの妖精が運ぶクリスマス・キャロル カーラ・ディロン

そして今年はもう1枚、嬉しいクリスマス・アルバムがあるんです。 それは、先月届いた北アイルランドの歌姫、カーラ・ディロンの新作。 14歳の時、学校の同級生と一緒に組んだ 4人の少年少女グループ、オイガでデビューしたカーラ。 イングランドのフォーク・ロック・グループ、イクエイジョンを経て、 01年にソロ・デビュー作を出した時は、すでに満を持してといった感がありました。...

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ホロン・ミーツ・バングラ・ビート ダウード・ギュロール

エル・スールのサイトの新入荷をチェックしていて、 「初入荷」と書かれたトルコのCDに目が留まりました。 あれ? これ、確か持ってる、と思って棚をごそごそ探したら、あった、あった。 お店の解説文に、「表題曲は黒海のダンス音楽ホロンをバングラに!」とあって、 え、えぇ~、そ、そうだったっけ???? ていうか、ホロンって、去年知ったばっかりだし。...

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たおやかなタイ歌謡 フォン・タナスントーン

エル・スールでデッドストックのルークトゥンのCDを眺めていて、 色合いのきれいなジャケットに目が留まりました。 なんか見覚えのある顔だなと思いつつ、誰だか思い出せずに、 お持ち帰りして調べたら、フォン・タナスントーン。 あ、この人、すごい昔によく聴いた人だ!と思い出して、 棚を探したら、ありましたよ、98年のデビュー作。 正確には、再デビュー作か。ポップス歌手としてデビューしたものの目が出ず、...

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マイ・ベスト・アルバム 2016

                    Gergos Dalaras & Nikos Platyrachos "TA ASTEGA" Feelgood 52100330009 Lệ Quyên & Thái Thịnh "CÒN TRONG KỶ NIỆM" Viettan Studio no number チャラン・ポ・ランタン 「女の46分」 エイベックス・トラックス...

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カリンボーで謹賀新年 ピンドゥーカ

あけましておめでとうございます。 年初めはブラジルはアマゾンの音楽、カリンボーの大ヴェテラン、ピンドゥーカの新作で、 元気いっぱいにスタートしたいと思います。 いやあ、かくしゃくとしてますねえ、ピンドゥーカ。 79歳になるのかぁ、見習いたいなあ、このヴァイタリティ。 「カリンボーの王様」と形容されるピンドゥーカ、 王様というより、近所の魚屋のオヤジみたいなキャラですね。...

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ファドとボサ・ノーヴァ カルミーニョ

あぁ、これはいいなあ。 ファド流儀で歌ってみせたボサ・ノーヴァ。 ファドといえば、こぶしをゴリゴリつけ、情念を吐き出すように歌うもの。 押しつけがましさをきらい、シロウトぽくとつとつと歌うボサ・ノーヴァとは対極で、 両者の音楽が持つ美学は、いわば水と油。 ファド歌手がボサ・ノーヴァを歌うなんて無謀な企画は、大失敗に終わるか、...

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アーリー・エイティーズ ジョイス

ジョイスの“FEMININA” については、前にも書いたことがありましたね。 http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2010-09-23 その“FEMININA” を含む、ジョイスのもっとも輝いていた80年代前半の諸作が、 去年の暮れにブラジルでボックス化されました。         80年の“FEMININA”、81年の“ÁGUA E...

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紆余曲折の再デビュー ヴィ・タオ

    新作と同時に再発売されたんですね。 ヴェトナムの新進女性歌手ヴィ・タオの12年作。 いったん12年にリリースされたものの、楽曲の権利関係がクリアされておらず、 発売中止の憂き目にあい、使用権の手続きに3年かけて、 15年にようやく再リリースとなったようです。 その間に新作を制作して、発売を見合わせていた「ボレロ第1集」の続編の...

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ヴェトナム伝統歌謡の傑作 ビック・トゥエン

今回ヴェトナムから届いたCDで一番嬉しかったのが、ビック・トゥエンの13年作。 いやあ、ようやく手に入りました。長かったなあ。 どういうわけだか、現地に買付けを何度お願いしても見つからなかったもので、 もう入手できないかと思ってたんですけど、ようやっと、であります。うれしー♡ 79年ヴェトナム南部カントー生まれ、ホーチミン育ちの...

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