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ライヴ・セッションで本領発揮 バンバ・ワスル・グルーヴ

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Bamba Wassoulou Groove  DANKÉLÉ.jpg


おぅ! バンバ・ワスル・グルーヴの新作も昨年出てたのか!
ザ・ガリフーナ・コレクティヴといい、なんか最近ワールド関係の流通事情、悪くない?
バイヤーが買い付けないばかりか、情報もちっとも伝わってこなくて、
見逃し案件がほかにもあるんじゃないかと、疑心暗鬼になりますねえ。

バンバ・ワスル・グルーヴは、バンバラ人ギタリストのザニ・ジャバテとともに
シュペール・ジャタ・バンドを結成したパーカッショニストのバンバ・デンベレが、
ザニが11年に亡くなった後、13年に新たに結成したバンド。
15年のデビュー作はここでも取り上げましたけれど、
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2015-05-10
その後、18年にバンバが亡くなっていたとは知りませんでした。

リーダーを失うも、バンバ不在となった6人編成で、
ドラマーのマゲット・ジョップがリーダーを引き継ぎ、
ワールド・ツアーを敢行したんですね。
すべてのツアー・スケジュールを終え、最終地のフランスでライヴ・セッションを行い、
レコーディングされたのが本作です。
ボスの貫禄たっぷりな故バンバ・デンベレのポートレイトを、
どーんと飾ったジャケットがいいじゃないですか。

ツアーを消化したことで、鍛え抜かれたバンド・サウンドが弾けまくっています。
デビュー作とは比べ物にならないエネルギー量が放出されていますよ。
デビュー作では、ジャム・バンド的な展開もみせた曲もありましたけれど、
今作は冗長なパートがまったくなく、
きっちりアレンジされたバンド・サウンドを聞かせます。

3台のギター・アンサンブルも見事です。
ソロをとるリード・ギターに、ひたすら単音の反復フレーズを弾くギター、
コード・カッティングするリズム・ギターが当意即妙に反応しあいながら、
その合間に強烈なアクセントを叩きこんでくる、ドラマーのスネア使いも聴きどころ。
前作ではボトムの厚みに欠けるリズム・セクションが少し不満だったんですが、
今作でまったく気にならなくなったのは、スピード感が違うからでしょう。
バンバラらしいペンタトニックの曲によく映える、ウスマン・ジャキテの歌いっぷりも
申し分なく、ライヴ・バンドの本領を発揮した快作に仕上がっています。

ちなみに前作の記事で、グループ名のワスルの由縁を不明と書きましたが、
メンバーがワスルとシカソ地域のガナドゥグー出身ということで、命名されたそうです。

Bamba Wassoulou Groove "DANKÉLÉ" Lusafrica 862012 (2019)

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