うわー、カッコいいーーーーーーー!
なんだ、こいつら!! キューバのファロファ・カリオカだあ~~~!!!
オープニングのファンク・チューンに、思わず叫んじゃいましたよ。
いやぁ、この快感、なん十年ぶりだろか。カラダが震えましたよ。
まさしくファロファ・カリオカと出会った時の衝撃以来。ファロファ・カリオカは、
95年にガブリエラ・モウラがセウ・ジョルジらとともに結成した、
伝説のサンバ・ソウル/ファンク・グループです。
こんなグループがキューバにいたとは!
現地では、キューバン・フュージョンというジャンル名で呼ばれているらしいけれど、
キューバン・ファンクと呼んだ方が、語弊がないんじゃないかなあ。
世間には、フュージョン・アレルギーの人が多いからねえ。
とにかく痛快ですよ、このフッ切れたファンク・サウンドは。
トケス・デル・リオは、2002年にピナール・デル・リオで結成されたバンド。
4管を含む11人編成で、リーダーのシンガー、ヘスス・プエンテと
ピアニストのヒルベルト・E・ロドリゲスが作曲し、
アレンジはメンバー全員と音楽監督のルイス・バルベリーアが務めています。
なーるほど、この洗練されたアレンジは、ルイス・バルベリーアの仕事かあ。
ナットクですねえ。14年の大傑作“A FULL” で発揮されていた手腕が、
ここでも存分に生かされていますよ。‘No Me Digas Adiós’ のイントロで、
アグースティック・ギターに女性コーラスがかぶさるメロウなタッチは、
まさに“A FULL” の再現。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2016-11-12
オープニングこそ、どファンクでスタートしますけれど、曲が進むにつれ、
さまざまなキューバ音楽のエレメントが注入されていきます。
たとえば、‘Pa´ Descargar’‘Tilo’ はティンバにヒップ・ホップが交叉するし、
‘Abrazo De Soledad’ はダンソーン、‘Mambo No. 0’ はスイング、
‘Presentaño’ は前半ファンクで後半サルサ、‘Falsa’ はポルカ、‘Maní’ はルンバ。
ファンクを軸に手を変え品を変えの全10曲、
徹頭徹尾ポップなんだから、頭が下がります。
これがデビュー作なんだから、オソろしい。
そんな感想も、ファロファ・カリオカを聴いた時と、まったくおんなじであります。
今回が日本初入荷とはいえ、5年も前に出ていたアルバムなので、
年間ベストに入れられないのが、クヤしすぎます。
まだ2作目は出ていないみたいで、次作が待ち焦がれますねえ。
Toques Del Río "PA’QUE TE SOSIEGUES" Egrem CD1345 (2016)