う~ん、これは聴き逃していましたねえ。
ラージ・アンサンブルで聞かせるブラジリアン・ジャズの18年の傑作。
18年といえば、イチベレ・ズヴァルギに興奮しまくっていて、
こちらに気付かなかったのは、不覚でした。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2018-09-11
サン・パウロのビッグ・バンド、バンダ・ウルバーナの3作目。
バンダ・ウルバーナは、
06年にトランペット奏者のルビーニョ・アントゥネスが結成したビッグ・バンド。
ぼくがルビーニョ・アントゥネスを高く買っていることは、
これまでにも何度も書いていますけれど、
残念ながら、2作目を出したあと、ルビーニョは脱退してしまいました。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2018-09-13
サンバやマルシャといったブラジル音楽のリズム、ジャズのインプロヴィゼーション、
クラシックのハーモニーが融合した音楽性で、
サン・パウロらしいコンテンポラリー・ジャズを楽しめます。
レパートリーは、サックス奏者のラファエル・フェレイラ、
ベーシストのルイ・バロッシ、トランペット奏者ジョアン・レニャリが、
それぞれ2曲ずつ持ち寄ったオリジナルのコンポジション。
いずれも長尺で、組曲的というか、場面展開ががらりと変わる構成は、
映画音楽や劇音楽のようですね。
なかには、ジャコ・パストリアス・ビッグ・バンドを思わせるアレンジがあったり、
飽きさせることがありません。
10管編成のアンサンブルが高速でハーモニーを描いたり、
静寂のパートから一転、エレキ・ギターが暴れるロック・パートに急変するなど、
めくるめく展開が聴きものです。
ゲストに、クラリネット奏者のナイロール・プロヴェッタ、
アコーディオン奏者のトニーニョ・フェラグッチが加わって、ソロを披露しています。
ルビーニョ・アントゥネスがいなくなってしまったのは残念ですけれど、
これまでの2作とは作編曲のレヴェルが格段に上がり、最高作となりました。
Banda Urbana "RELATS SUBURBANOS" no label no number (2018)