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コックピットでサルサ ウィリー・モラーレス

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Willie Morales  VIVENCIAS, MI MISIÓN.jpg

今年の春先は、リトル・ジョニー・リベーロの“GOLPE DURO” に、
「グァグァンコー最高!」とばかり、ずいぶんケツを振ったもんです。
(1曲目の‘Quien Te Ha Dicho’ のホーンズが、鳥肌ものでしたねっ)
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2021-04-06

あの一枚で、すっかりサルサ熱が返り咲いちゃいましたが、
リトル・ジョニー・リベーロがアルバム・タイトルで示していた、
「ゴルペ」(ハードの意)で、ダンサブルなサルサにまた出会えましたよ。

それが、「サルサのパイロット」こと、ウィリー・モラーレスの新作。
なんと、テキサス州ダラスを拠点とするエアバスのパイロットで、
サルサ・シンガーとの二股で活動をしているんだそうです。
プエルト・リコ出身の両親のもとシカゴに生まれ、
13歳の時に父親が退職してプエルト・リコへ移り、
その後アメリカと行き来しながら育ったんだそう。

本作は、18年のデビュー作に続く第2作。
ジャケットで飛行機のおもちゃを手にしているのは、
ウィリーのお子さんたちなのかな。
力量を感じさせる歌いっぷりを聞かせる本格派のシンガーで、
敬愛するシンガーに、チェオ・フェリシアーノ、イスマエル・ミランダ、
マルビン・サンチアーゴを挙げるところに、思わずヒザを打っちゃいましたね。

張りのある声に、元エル・グラン・コンボのアンディ・モンタニェスを
思い浮かべたくらいですからね。いやぁ、歌えるシンガーですねえ、この人。
ロマンティカ・ブームでサルサを捨てた当方ではありますが、
こういうシンガーが出てくると、やっぱり捨てたもんじゃないなあ。

そして、主役を守り立てるバックがまた豪華。
ニュー・ヨーク、プエルト・リコばかりでなく、ペルー、ベネズエラ、フロリダ各地から、
40人以上のミュージシャンが参加して、アレンジャーも7人が起用されています。
今年3月に亡くなった、プエルト・リコの名コンガ奏者、ジミー・モラレスのソロなど、
短めでも、きらりと光るソロ・パートが、どの曲にも用意されていて、
バイラブレなサウンドにダンスしながらも、耳を奪われます。

Willie Morales "VIVENCIAS, MI MISIÓN" El Piloto De La Salsa Productions EPDLS004CD (2021)

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