ケスと一緒にゲットしたのが、
人気沸騰中だったマチェル・モンターノの“THE RETURN”。
懐かしくなって、こっちも棚から取り出して聴いてみたんだけど、
うぉ~、このエネルギー、やっぱハンパないなぁ。
11年当時、震災ショックが癒えずに、あまり聴くことができなかったんだけど、
いま思えば、それもしかたなかったよなあ。
このパワーについていくには、気力体力ともフルじゃなきゃ、
とても太刀打ちできません。
マチェル・モンターノは、本作を出した11年に、
インターナショナル・ソカ・モナークのインターナショナル・ソカ・モナーク部門
(通称パワー・ソカ・モナーク)で初優勝を果たしています。
ケスも11年にソカ・モナークを受賞したと前回書きましたけれど、
ケスが受賞したのは、グルーヴィ・ソカ・モナーク部門の方。
インターナショナル・ソカ・モナークには2部門あって、
アップテンポのソカで競うのが、
インターナショナル・ソカ・モナーク(パワー・ソカ・モナーク)。
ゆったりとしたテンポのソカで競うのが、グルーヴィ・ソカ・モナークなんですね。
マチェルは、11年から5年連続パワー・ソカ・モナークを勝ち取り、
12・13年連続で、グルーヴィ・ソカ・モナークもダブル受賞しています。
“THE RETURN” は、マチェルの快進撃がスタートしたときのアルバムで、
パワー・ソカ・モナークの勝者たる、
ハンパないエネルギーが詰まっているわけですよ。
その速度といったら、ものすごいスピード感で、
じっさい尋常じゃないBPMの高さです。
この急速調を、ダンスしながら息が上がらずに歌い切るのはタイヘンだぞー。
イケイケなんてもんじゃない、狂い死にそうなアッパーぶり。
アロウなんかの時代のソカとは、隔世の感がありますね。
いやー、これ、部屋で聴くCDなんかじゃないよねえ。
クラブで大音量で踊らなきゃ、意味がありませーん!
マチェル・モンターノは、ソカ・シーンでいまも不動の人気を誇っているようですが、
17年に来日していたというのだから、びっくり。
南青山のクラブで、100名限定のライヴをやったそうなんですけれど、
マチェルを招聘した経緯というのが、いい話なんです。
なんでも、高知のよさこい祭りのチームの代表が、
トリニダード&トバゴのカーニヴァルを訪れて、よさこいに通じるものがあると感動し、
帰国後にトリニダード&トバゴのカーニヴァルとよさこいをミックスした
チーム「かなばる」を結成したっていうんですね。
さらに、ソカのトップ・シンガであるマチェルを招いてコラボしようと、
長年にわたって交渉をし続け、チームが結成10年を迎えた年に、
ようやく実現したそうなんです。
いやぁ、そのライヴ、体験したかったなあ。
高知でのよさこいとのコラボも、どんなものだったんだろう。
ソカとよさこい、いい取り合わせじゃないですか。
17年のマチェル来日以降、なにか新たな展開はあったんでしょうか。
そんなところも気になってしまいますね。
Machel Montano "THE RETURN" Mad Bull Music X24:11:74:36 (2011)