コロナ予防接種3回目の副反応で、
高熱にやられているときのBGMになってくれたアルバム。
ぼーっとした頭で、悪寒に襲われながら聴くダブって、合うなあ。
20歳を過ぎてから、39.0℃以上の発熱なんて一度も出したことがないのに、
60を越えてから、予防注射で1年に2度もこんな高熱出すって、
なんかオカシくないかと思うものの、ボヤいてみたところで仕方ない。
こういう時にも合う音楽が、ちゃんと世の中にはあるもんです。
それがレゲエのヴェテラン・トロンボーン奏者、ヴィン・ゴードンの19年作。
下の娘には、こんな時でも音楽を聴くのかと、アキれられましたがね。
本作は、18年にUKジャズのサックス奏者ナット・バーチャルが
マルチ奏者アル・ブレッドウィナーと共演して制作したレゲエ・アルバムと同じメンバー。
同じレーベルから、翌年にヴィン・ゴードンのリーダー作が出ていたことに気付いて、
オーダーしていたところ、ちょうど予防接種の前日に届いたのでした。
ナット・バーチャルのアルバムより、重低音をより利かせたミックスとなっていて、
レゲエ・アルバムとしてはこちらの方がより本格的じゃないですか。
そしてなにより、ヴィン・ゴードンのトロンボーンを大フィーチャーしているんだから、
聴き応えは十分です。ダブ・アルバムではないんですけれど、
ダブ処理をしたトラックを織り交ぜた内容となっています。
インスト・レゲエでトロンボーン奏者の名盤といえば、
リコ・ロドリゲスの77年作の“MAN FROM WAREIKA” が代表作。
ダブ・アルバムと2枚組にしたアルバムも引っ張り出してきて、
聴いたんですけれど、う~ん、これまた合うなあ。
トロンボーンのゆるいサウンドと、ゆったりとしたリディムが、
高熱でぼんやりした脳天にやさしく響きます。
Vin Gordon "AFRICAN SHORES" Traditional Disc TDCD002 (2019)