昨年夏に入手したキゾンバ・シンガー、アリーのセカンドは、ほんとによく聴きました。
通勤時にヘヴィ・ロテとなる盤でも、長くて4か月で新しいアルバムと交替しますが、
アリーの12年作は、半年以上も聴き続けましたからねえ。
曲はいいし、チャーミングな歌いぶりがもうタマらなくって、
交替するのが忍びなかったのです。
またアリーのような良作との出会いを求めて、
ひさしぶりにアンゴラのキゾンバを入手したんですが、ありましたよ。
メルヴィという女性シンガーの13年デビュー作。
キューティ・ヴォイスが、かわゆい人です♡
冒頭2曲はキゾンバというより、典型的なズークの打ち込みサウンドで、
アコーディオンの音色をサンプリングした1曲目など、
ヌケのいい音が軽やかな風を送り込んでくるようで、とても爽やかです。
ズークに続くのがセンバで、アクースティック・ギターのイントロに始まり、
打ち込みのリズム・トラックの合間にディカンザが刻まれ、
サンプリングのアコーディオンがリズムを象って、センバのムードを盛り上げます。
エドゥアルド・パインとデュエットした‘Do Meu Jeito’ もセンバで、
ディカンザのリズムを強調して、コンガがセンバの特徴的なビートを叩き出していますね。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2021-07-29
中盤はキゾンバらしい曲が並び、最後に、ルンバ・コンゴレーズの女性歌手、
ンビリア・ベルとデュエットした‘Doce De Coco’ のリミックスが収録されています。
この曲はメルヴィが08年の国営ラジオ曲のコンテストで、トップ10に残った曲だとのこと。
ちなみに、ブラジルのショーロ・ナンバーとは同名異曲です。
キゾンバで始まるものの、途中でルンバ・コンゴレーズにスイッチする
面白い仕上がりとなっています。
13年に本作を出したあと、メルヴィは、クラシック音楽の正規の教育を受け、
国立歌劇団に所属して合唱団の一員となっています。
17年には舞台女優としてデビューを果たし、演劇の世界へと進んだのか、
本デビュー作に続くアルバムは確認できませんでした。
いまはどうしているんでしょうね。
Melvi "TRIUNFO" ND Produções CD004 (2013)