手作り楽器を奏するマラウィの二人組、
マダリッツォ・バンドのインターナショナル向け第2作。
アクースティック・ギターをかき鳴らしながら、足踏み太鼓を叩き、
1弦ベースをぶんぶん弾きながら歌うという、
ただそれだけのシンプル極まりない音楽。
この屈託のなさ、オーガニックなサウンドのヘルシーさがたまらないんです。
ギターのカッティングと、1弦ベースのスラップがグルーヴを生み出し、
キレのあるヴォーカルと、1弦ベースのグリッサンドがアクセントとしてよく効いています。
いや~、すがしがしいほど、デビュー作となんにも変わってませんね。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2019-05-21
インターナショナル向けだからといって、余計なお化粧をすることもなく、
この二人ならではの音楽性の良さを、制作陣がきちんと理解していますね。
前作との違いでいえば、スタジオ録音の環境がよくなったのか、
ヴォーカルの音録りに奥行きが生まれて、コーラスが豊かに聞こえます。
1弦ベースを弾くヨブ・マリグワがリード・ヴォーカルですけれど、
今作ではギターのヨセフェ・カレケニが歌う曲も1曲ありますよ。
ちょっと不思議に思ったのが、ヨセフェが弾いているのは、
弦4本しか張っていないナイロン弦ギターですけれど、
カッティングの音を聞くと、明らかに鉄弦が交じっています。
低音にナイロン弦、高音に鉄弦を張っているんでしょうか。
Madalitso Band "MUSAKAYIKE" Bongo Joe BJR058 (2022)