最近、アラブのポップス、聴いてないなあ。
王道のシャバービで、なんかいいのないかしらんと思い立ち、
近作のカタログを検索してたら、
ナワール・エル・ズグビーの新作が出ていることに気づきました。
レバノンのスーパー・スター、ナワールのアルバムも、
そういえばここ十年くらい聴いてないなあなんて思っていたら、
なんと棚に、ちゃんと11年の前作があって、あらららら。
あれぇ、これ、買ったんだっけか。ぜんぜん覚えてないや。
いけませんねえ。ロクに聴かず棚に突っ込んっじゃったのか。
離婚して心機一転(?)、長年在籍していたロターナから、
レバノンのメロディ・ミュージックに移籍したのが、この11年の前作でしたよね。
あれから4年、またもレコード会社を移籍し、今度はエジプトのマジカからのリリースです。
なんか最近、マジカに大物がゾクゾクと集まってきますね。
ロターナはすっかり影が薄くなって、レーベルの栄華盛衰を見る思いがします。
で、ナワールの新作なんですが、さすがはヴェテラン、きっちり仕上げてますねえ。
これぞ王道シャバービといえるダンサブルなナンバーから、アラブ色を生かしたナンバー、
ハリージやダブケなど地方民俗色も織り交ぜながら、
アラビアン・ポップの美味しいところをきちっと取り揃えた、特選幕の内弁当。
打ち込みがうるさくないアダルト向け仕様のサウンドも好ましく、
過度に洗練されずぎず、適度に下世話なちゃかぽこなプロダクションを施す中道ぶりは、
さすがトップ・セールスを誇る製作陣の手腕が光りますねえ。いい仕事してます。
クセのないナワールの歌も、さらっと歌っているようで、さりげないコブシ使いは巧みです。
楽曲も粒揃い、ナワールの美貌満載のジャケットにブックレットと、カンペキです。
Nawal El Zoghbi "MESH MESAMHA" Mazika MAZCD253 (2015)