セルジオ・アウグストが7月に来日してたんですって!?
へー、知らなかったなあ。
去年も日本のボサ・ノーヴァ歌手のゲストとして友情出演したらしく、
2年連続で日本に来てたなんて、ますますオドロキ。
サンパウロを代表するボサ・ノーヴァのシンガー・ソングライター、
セルジオ・アウグストは、名曲“Barquinho Diferente” の作者として有名ですけれど、
ソロ作は65年にコンチネンタルから1枚出しただけの人、と思ってたら、
21世紀に入ってカムバックし、アルバム制作を再開してたんですね。
これまた、ぜんぜん気付いてませんでした。
で、来日の折にご本人が持ってきたという、自主制作の新作CDを聴くことができました。
ライヴ会場で手売りしているCD-R作品です。
タイトル曲の「サクラ」は、昨年日本に遊びにやってきた折に
友情出演した日本人歌手との共作で、このほか「アリガト、トーキョー」なんて曲も作っていたり、
なんと唱歌の「故郷」をボサ・アレンジで聞かせていて、すっかり日本びいきになったみたい。
折り目正しく歌うところは昔のままで、円熟したという感じはあまりなく、
ぜんぜん年を取っていないっていう印象の歌声ですね。
今年の5~7月にサンパウロでレコーディングしていますが、
現在はアメリカのデンバーに暮らしているそうで、奥さんがアメリカ人なんだそう。
そのせいなのか、名だたるブラジルのディスコグラフィーに、
セルジオ・アウグストの記載がないという本国の過小評価ぶりは、あんまりだよなあ。
ぼくもカムバックをずっと気付かなかったのを反省して、
06年に出ていた“TUDO QUE ARDE, CURA” を早速オーダーしました。
Sergio Augusto "SAKURA" Presto Music no number (2016)