![SK Kakraba Lobi KANBILE.jpg](http://bunboni58.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_17d/bunboni58/SK20Kakraba20Lobi2020KANBILE.jpg?c=a1)
昨年オウサム・テープス・フロム・アフリカからリリースされた、
ガーナの木琴奏者SK・カクラバのアルバムは、ギリ(木琴)1台の完全独奏で、
民俗音楽然としたアルバムでしたけれど、
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2015-10-01
まったく趣の異なるSKの旧作を聴くことができました。
本作は、10年から14年にかけて、SKが演奏旅行で訪れた各所の録音をまとめたもので、
ガーナのアクラ、バークレー、コロラド、サンフランシスコの6か所でレコーディングされています。
選りすぐりのベスト・パフォーマンスというべき内容で、聴き応え十分なんですね、これが。
曲ごとに編成はさまざまで、ギリの独奏もあれば、
アテンテベンというアシャンティの竹笛、太鼓のゴメにパンロゴ、シェケレといった打楽器を加えた
アンサンブルあり、さらにギターやピアノを加えた曲も1曲あるなど、
さまざまなサウンドの中で、じ~んじ~んとノイジーに響くSKのギリを楽しむことができます。
さらにSKが歌っている曲もあるなど、とてもカラフルなアルバムといえますね。
葬儀で演奏されるロビの伝統的な曲もやっていますけれど、
ギターとピアノが加わったダンサブルな自作曲など、とてもポップな仕上がり。
この曲では、ギターとピアノが控えめなサポート役に徹したところが成功したといえます。
ほかにも、サッチャル・ジャズばりの“Take Five” なんてのもやっていて、痛快そのもの。
よく練られたアレンジで、キワモノにならなかったところが、好感度高しですよ。
前半でソロを取るアテンベンが、ジャズらしいフレージングを駆使していて、
6穴しかない素朴な笛で、よくこれだけのプレイができるものだなあと感心してしまいました。
民俗音楽から大きく足を踏み出した伝統ポップ作、すごくいいアルバムじゃないですか。
SK Kakraba Lobi "KANBILE" Pentatonic Press no number (2014)