セルビア、ターボ・フォークの美人巨乳歌手、ターラ・ブバマラの新作。
しばらくアルバムが出ていませんでしたが、前線復帰作でしょうか。
毎度おなじみ、豊胸したバストを強調した写真が、ライナーにはたんまり。
セルビアの男どもを、さぞ喜ばせているんでしょうね。
76年生まれなので、すでに四十代ですか。
野性味たっぷり、艶やかさをあわせもつ姐御肌のエネルギッシュなヴォーカルは、
相変わらず胸をすく爽快さで、円熟味を増して
彼女のキャリア最高の境地を示しているんじゃないでしょうか。
ベタつかない切れ味、男前な歌いっぷりは、
南欧らしい乾いた情感を伝える、このジャンルならではの良さを示します
いわゆるウチコミ系ダンス・ポップスですけれど、
EDMではなく、ファンク味のあるアレンジが、ぼく好みなんですよね。
ターボ・フォークの醍醐味、バルカン・ブラスが活躍する曲ももちろんあり、
ジプシー・ルンバのリズムも巧みに取り入れています。
ほとんどの作曲とアレンジを手がけるデジャン・コスティッチ、才人ですね。
手を変え品を変えのアレンジで、さまざまな曲調を料理しながら、
骨太のグルーヴでアルバム全体を貫く手腕が鮮やかです。
ギンギンのロック・アレンジも、ある意味、見事に様式化したもので、
いわゆるお約束な楽しみが、聴き手の期待を裏切らないというか、
ポップスのあるべき姿みたいなプロダクションを作る人ですね。
以前夢中になった、ポップ・モーラムのインリー・シーチュムポンを思い出します。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2012-11-19
本篇10曲、ボーナス・トラック7曲付きという過剰サービス盤ながら、
「ムダに長い」などの不満を抱かせない、ターボ・フォークの痛快作です。
Dara Bubamara "2017" City CD001141 (2017)