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歌うドラムス エドゥ・リベイロ

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Edu Ribeiro Na Calada Do Dia.jpg

渡辺貞夫のバンド・メンバーとして、先日来日していたエドゥ・リベイロの新作。
いまやサンパウロのジャズ・シーンで引っ張りだこのドラマーで、
ヤマンドゥ・コスタのバックで来日したこともありましたっけね。
あいかわらず貞夫さんの若手起用ぶりは、冴えてますねえ。

本作は、11年ぶりのリーダー作とのこと。
ペイパー・スリーヴ仕様のそっけない作りですけど、
中身は極上のブラジリアン・ジャズですよ。
アコーディオン、7弦ギター、トランペット、ベースに、
エドゥのドラムスという、変則クインテット編成で、
アコーディオンがギリェルミ・リベイロというのが、まず目を引きます。

ギリェルミ・リベイロといえば、
現在のサンパウロのジャズ・シーンを牽引するピアニスト。
おととしリリースされたソロ・アルバム“TEMPO” も秀逸でしたけれど、
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2015-12-06
本作ではピアノではなく、アコーディオンに専念しています。

そして、トランペットはルデーリで活躍中のルビーニョ・アントゥネス。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2017-09-24
ルデーリではキレたソロを吹きまくっていましたけれど、
本作ではゆとりを感じさせるプレイを聞かせています。

7弦ギターのジアン・コレアにベースのブルーノ・ミゴット、
ゲストで加わるレア・フレイリのフルートという、
サンパウロの今をときめく実力派が揃っています。

そして主役のエドゥ・リベイロは、サンバやマラカトゥ、フレーヴォなど、
多彩なブラジルのリズムを繰り出し、その柔軟なプレイが、
サンパウロ新世代のコンテンポラリー・ジャズを輝かせます。

エドゥのポリリズミカルなドラミングは、
かなり手数が多いものの、実に軽妙で、スウィンギー。
ものすごいスピード感があるから、重ったるくならないし、うるさくもない。
複雑なリズムをすいすい乗りこなしていくさまは、
スペクタクル・ショーさながらです。

そしてまた、メロディックなドラミングも、エドゥの特徴ですね。
6曲目とアルバム・ラストのドラムス・ソロを、ぜひ聴いてみてください。
こんなにはっきりとメロディが聞き取れるドラムス・ソロは、そうそうないですよ。

Edu Ribeiro "NA CALADA DO DIA" Maritaca M1051 (2017)

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