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ゴリゴリのドゴニール伝統派三姉妹 ザ・フリーエル・シスターズ

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The Friel Sisters  BEFORE THE SUN  FRL002.jpg   The Friel Sisters   FRL001.jpg

厳しい冬の寒さに音をあげ、春の訪れが恋しくなると聴きたくなるアイルランド音楽。
今年は、ドニゴールにルーツを持つ家系に生まれた、
グラスゴー出身の3人姉妹ザ・フリーエル・シスターズの新作が届きました。

アルタンのマレード・ニ・ウィニーが献辞を寄せていた4年前のデビュー作では、
ドニゴール訛りのフィドル・プレイに象徴されるとおり、
ゴリゴリの伝統音楽を聞かせてくれた彼女たちでしたけれど、
2作目もデビュー作同様、伝統に忠実な古風なスタイルを堅持しています。

3人のインタヴューを読むと、母方の祖先に音楽家が大勢いたとのことで、
祖母の兄弟姉妹がフィドル弾きや歌い手だったようです。
さらに叔父さんは、スコットランドのロック・バンド、
シンプル・マインズのメンバーだったとか。

グラスゴーに暮らしているといっても、
これだけゴリゴリのアイリッシュを奏でるのだから、面白いですよねえ。
3人が歌う無伴奏歌も、とても優美なんだけど、
芯にゴツッとしたものがあって、若いのに風格さえ感じさせますよ。

フィドル、イーリアン・パイプス、フルートの3人姉妹をサポートするのは、
ギターとブズーキの二人のみで、デビュー作にいたバウロンは、今回は不在。
ギターの音色がクリアで、タッチも明快ですがすがしく、いいギターだなあ、誰だろうと
クレジットを見たら、なんとHajime Takahasi!
うわお、なんと日本代表の高橋創が起用されています。

高校生デビューして、天才アイリッシュ・ギタリストと騒がれた高橋さん、
とうとう今はアイルランドで活動しているんですね。すごいなあ。
こういう伝統まっしぐらなアルバムで出会えるなんて、すごく嬉しい。
がぜんこのアルバムが、輝いてみえます。

今作では、トゥリーナとマレード姉妹に加え、
トミー・ピープルズまでもが献辞を寄せているんだから、
どれだけ期待が寄せられているかがわかろうというものです。

The Friel Sisters "BEFORE THE SUN" Friel Music FRL002 (2017)
The Friel Sisters "THE FRIEL SISTERS" Friel Music FRL001 (2013)

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