ええっ、マノ・セゼールのリーダー作 !?
ソロ・アルバムって、これまでにあったっけか?
覚えないなあ。ひょっとして、これが初ソロ作品かも。
新作カタログに載っていて驚かされた、
69年マラヴォワ結成当初のリーダーでヴァイオリニストの、マノ・セゼールのアルバムです。
ラスト1曲をのぞき、全曲インスト。
ヴァイオリン2台、チェロ、ピアノ、ベース、パーカッションの6人編成。
もう一人のヴァイオリニストのノナ・ローレンス嬢はマノの教え子さんだそうで、
ベースはヴェテランのアレックス・ベルナールが務めています。
ドラムレスの弦楽中心の編成もあって、
シンフォニックな響きのビギンやマズルカ、ヴァルスは、
クラシカルな雰囲気がいっそう濃厚になっています。
なんだか、紳士淑女が集う優雅なボールルームをイメージさせるようですね。
もともとマノ・セゼールは、クラシックの演奏家だったんですもんねえ。
キューバのダンソーンに通じる、上品で優雅な演奏は、
マラヴォワの黄金時代をホウフツとさせます。
そしてラスト1曲は、ラルフ・タマールがゲスト参加。
ちょっと残念だったのは、曲調のせいか、少し元気なく聞こえたこと。
声も少し太く重くなっていて、持ち前のダンディーな色艶が感じられませんでした。
ラルフ・タマールのゲストを楽しみにしていたので、これは少しばかり期待外れでしたが、
往年のマラヴォワを思わすステキな1枚です。
Mano Césaire "CHIMEN NOU" no label no number (2015)