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女たちのソン セプテート・モレーナ・ソン

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Septeto Morena Son  LO QUE TRAIGO YO.jpg

カネーラ・デ・クーバに続いて、またもキューバのお姉さまグループです。
https://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2018-04-02
なんとソンの本場サンティアゴ・デ・クーバのグループだというのだから、ビックリ。
本格的なセプテート編成の女性だけのソン楽団なんて、
30年代のアナカオーナ以来じゃないの?
と思って、ちょっと調べてみたら、ほかにもいくつかグループがあるみたい。

マチスモからの解放を目指したのかどうかは知りませんが、
男たちから、女にソンが歌えるものかと冷笑されてきたので、
女だけでも伝統ソンを立派にやることができることを証明したかったと、
リーダーのアイメー・カンポス・エルナンデスはインタヴューで答えています。

たしかにカネーラ・デ・クーバのようなサルサなら、ポップ・センスを生かして、
女性グループならではの華やいだ雰囲気を演出することもできるけれど、
シブい伝統ソンじゃねえ。どんな感じになるのかなあ、とぼくも聴く前は不安でしたが、
いやあ、目を見開かされましたよ。なんてフレッシュなんでしょうか。
その昔、シエラ・マエストラが登場した時のことを思い出しました。
色気で迫るような女の武器を使わず、
王道のソンに真正面から取り組んで、堂々と歌っているところがいいじゃないですか。

パンチの利いた歌いぶりに、みずみずしいコーラス、これぞソンの味わいです。
メンバーの演奏力もめちゃくちゃ高くって、
アイメー・カンポス・エルナンデスが弾くトレスは、名人級。
パーカッションのリズムのキレも抜群で、そんな確かな実力は、とびっきりグルーヴィな
イグナシオ・ピニェイロの‘La Mulata Rumbera’が証明しています。

レパートリーはソン一辺倒ではなく、
ボレーロ・メドレーもあり、チャングイやグァヒーラに、
ジョー・アロージョのソン・カリベーニョまで取り上げています。
カラフルなアルバム作りとしながらも、ポップ寄りにはせず、
ソンの裏庭感あふれる味わいで一本芯を通しているところが、嬉しいアルバムです。

Septeto Morena Son "LO QUE TRAIGO YO" Egrem CD1547 (2017)

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