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ガーナイアン・ハイライフ・レヴィジッテッド サントロフィ

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Santrofi  ALEWA.jpg

ミスター・フランクのヘヴィ・ロテが止まりません。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2020-04-25
芳醇なヴィンテージの香り漂うハイライフのメロディが、
アフロビーツのサウンドと見事にブレンドされていて、
聴けば聴くほど、本当によく出来ているとウナってしまうんですよ。

そんなオールド・ファッションなハイライフを愛するファンには、
またも感涙ものの新作が出ました。
ミスター・フランクはナイジェリアのハイライフですけれど、
こちらサントロフィは、ガーナのハイライフ。

若手のハイライフ・バンドの登場を、どのくらい待ち望んだことか。
アフロビートのコピー・バンドはクサるほどあるってのに、
ハイライフをやろうっていうバンドは、これまでまったく登場しなかったのだから、
その心意気だけでも、ジンとくるってもんです。
エボ・テイラー、パット・トーマス、ジェドゥ=ブレイ・アンボリーといった
往年のハイライフ・レジェンドたちの、
現役復帰とその活躍が呼び水になったことは、間違いありませんね。

サントロフィのリーダーでベーシストのエマニュエル・オフォリは、
エボ・テイラー、パット・トーマスのほか、ヒュー・マセケラやリシャール・ボナとの
共演歴を持つ音楽家で、そのほかドラマーのプリンス・ラルビは、
パット・トーマスのバンドに在籍していたことがあり、
リード・ギタリスト、トロンボーン奏者もエボ・テイラーとの共演歴があります。
往年のハイライフの養分をヴェテランたちから吸収した若手だから、
こうしたしっかりとしたハイライフ・サウンドが作り出せるんですね。

伝統的なマニフェストのオープニングに続く’Alewa’ は、
パームワインの香り高いギター・バンド・ハイライフのメロディが、たまらん!
さらに5曲目の‘Odo Maba’ では、往年のダンス・バンド・ハイライフをホウフツとさせる
ホーン・セクションのソリに、もう泣ける、泣ける。

‘Cocoase’ や‘Adwuma’ の性急なリズムが巻き起こすグルーヴも聴きものです。
‘Cocoase’ の途中で、リズム・セクションが上滑ってしまう箇所なんて、
すごくナアナマしくて、ドキドキしちゃいましたよ。
ひたすらアルペジオを反復するギターも、これぞハイライフのギター・サウンドですね。

1曲だけアフロビートもやっていますけれど、余裕シャクシャクなのが頼もしい。
ラストの‘Mobo’ は、なんとソウル・ナンバーで、
ハイライフどころか、まったくアフリカ色なし。
上質の60年代サザン・ソウルを聴くかのような仕上がりで、グッときますねえ。
リズム・ギターも担当するロバート“ンソロマ”コームソンのヴォーカルがいい味出してます。

単なるリヴァイヴァルにとどまらない、現代的なリズム・センスでブラッシュ・アップした、
ガーナイアン・ハイライフの傑作です。

Santrofi "ALEWA" Out Here OH034 (2020)

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