ああ、またも買っちゃいました。
ボックスものはできるだけ買わないようにしているんですけれど、
アマリア・ロドリゲスじゃ、しょうがないよねえ。
と、自分に言い訳して買った、アマリア・ロドリゲス生誕100周年記念の5CDボックス。
ボックスはスキャンするのが難しいため、画像はネットから拾ってきました。すみません。
生誕記念にかこつけて、過去の音源を適当に編集したようなものでないことは、保証付。
さすがアマリアのレコード会社であったヴァレンティン・デ・カルヴァーリョが
手がけただけあって、長年のアマリア・ファンを満足させる内容となっています。
『パリのアマリア』と題されている通り、パリはアマリア・ロドリゲスが
56年に世界に向けてはばたいた、ゆかりの深い地。
そのパリで50~70年代に録音した音源を編集したボックスなんですね。
1枚目はあの名盤『オランピアのアマリア』のストレート・リイシュー。
『パリのアマリア』と題したボックスで、これがなければはじまらないので仕方ないけど、
ファンならさまざまなエディションで、もう何枚も所有しているCDですよね。
で、注目は2枚目以降。
ディスク2は、62年のアルハンブラ、ABC劇場、64年のメゾン・ド・ラ・チミー、
65年のボビーノ劇場のライヴ録音に、57年と64年のにラジオ局で録音した
スタジオ・ライヴを編集したもの。ディスク3は、67年のオランピアでのライヴで、
ディスク4・5は、75年のオランピアでのライヴを収録しています。
パリのライヴ録音といえば、ボビーノ劇場でのライヴ“PARIS 1960” が、
かつて“BOBINO 1960” としてCD化されましたけれど
(2年前にセヴン・ミューズから“LIVE IN PARIS” のタイトルで4度目のCD化)、
今回のボックスには、これは収録されていません。
あらためて、56年のオランピア・ライヴから通して聴いてみると、
ポルトガルを代表する歌手から、世界の大歌手へと飛躍するさまが、
手に取るようにわかります。
気難しいパリの聴衆を前に、緊張感溢れる56年のオランピアのライヴと、
世界が認める大歌手になりおおせた、75年の堂々たる歌いっぷりの違い。
アマリアが円熟していく過程が、じっくりと楽しめる構成になっていますね。
貴重な写真が満載の100ページ弱のブックレットは、
まだパラパラとめくっただけで、ノローニャのボックスの時のように
英訳したりはしてませんが、いずれ時間ができたら、ね(しそうにないな、じぶん)。
それより、ぼくの大好きな曲が並ぶディスク2を、しばらく愛聴することになりそう。
毎度のことですけれど、流通が悪いポルトガル盤、
売り切り御免の商品だろうから、ファンは逡巡などしてるヒマはありません。
さっさと買ってしまいましょう。
Amália Rodrigues "AMÁLIA EM PARIS" Edições Valentim De Carvalho SPA0910-2