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ノスタルジックなビルマ歌謡リヴィヴァル サンダヤー・ミョーナイン

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Sandayar Myoe Naing  WIN OO.jpg

俳優・監督・脚本・作家・歌手と多方面に才覚を発揮した、
ミャンマー芸能史に残る大物ウィンウー往年の録音が、
ここ最近まとまって復刻されましたけれど、
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2020-02-29
今度は新たにピアニストのサンダヤー・ミョーナインによる
ウィンウーの名曲集が出ました。

いやぁ、これはいいなあ。
ノスタルジックなサウンドづくりが、ツボにはまった傑作じゃないですか。
ラウンジー・タッチのピアノにのせて歌う、ソフトな歌い口がドリーミーで、
ビルマ時代の60年代歌謡のニュアンスを見事にトレースしています。
ミョーナインの甘い歌い口も、ベタつかずさっぱりとした後味で、
さわやかなロマンティックさを味あわせてくれます。

ジャズ・ソングをモダン化して、当時流行のラテン・タッチも加えた歌謡曲の数々。
サウンドは洋楽センスでも、メロディにはミャンマーらしさがたっぷりで、
後年のミャンマータンズィンの萌芽を感じさせる、
伝統メロディと西洋メロディの接ぎ木形式の曲では、
両者のコントラストを後年ほど強調していないので、とても自然に聞くことができます。

ピアノ、ギター、ベース、シンセサイザーによる小編成の演奏もエレガントで、
懐かしのメロディを見事に輝かせています。
ギターが、エイモス・ギャレットの星屑ギターを思わすトーンでプレイするところなど、
ゾクゾクしてしまいました。
アクースティック・ギターの短いソロ・ワークなんかも、エイモスとよく似てるなあ。

70年代にマリア・マルダーやジェフ・マルダーなど、ウッドストック周辺の音楽家たちが、
グッド・タイム・ミュージックを追及していたサウンドとオーヴァラップして、
その現代的に演出されたノスタルジック・サウンドは、ひときわ魅力的に響きます。

Sandayar Myoe Naing "WIN OO" M United Enertainment no number (2019)

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