コソボのシンガーを聴くのは、初めてですねえ。
かの地では大スターのようですよ。
ウィキペディアのページがちゃんとあって、
79年コソボの首都プリシュティナ生まれ。
アルバニア語で書かれているところは、どうやらアルバニア系のよう。
アルバニアといえば、以前ポニーを取り上げましたけれど、
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2019-10-04
偶然にもポニーの旧作と一緒に、エドナ・ラロシの本作を買ったんです。
以前ポニーの記事を、「アルバニアのポップ・フォーク」と題しましたけれど、
両者を聴き比べてみると、コソボのエドナ・ラロシの方が、
むしろポップ・フォークらしい音楽性が強く感じられますね。
ハリと潤いのある声が、素晴らしいじゃないですか。
きりっとした歌いぶりがダンス・ビートによく映えます。
こぶし使いも巧みですけれど、抑制が効いていて、
セルビアのシンガーのように姉御肌になることはなく、
憂いのある色気を漂わせて、オトコごころをくすぐります。
観客と一緒に片腕を上げているジャケットの『ライヴ』のタイトルは偽りありで、
内容はライヴにあらず。
全14曲をメドレーにして、最後までノン・ストップで突っ走ります。
打ち込みをベースに、ダラブッカなどのパーカッションがビートを強化し、
曲のつなぎをクラリネット兼サックス奏者が担って、
バルカンのサウンドを強調しています。
プロダクションはシンプルというか、低予算な作りですけれど、
それがまったくマイナスになっていないのは、リズムがよく弾けているから。
リズム・チェンジで巧みに変化をつけたアレンジがよく練られていて、
一瞬たりとも飽きさせずに、40分17秒をグイグイ惹きつけられますよ。
一緒に買ったポニーの15年作は、新作からはだいぶ聴き劣りしたので、
エドナの新作も聴いてみたいなあ。
Edona Llalloshi "LIVE" Eurolindi no number (2012)