タイージ?
なんかスゴイ懐かしい名前なんすけど。
ブラジルのヒップ・ホップの草分けといえるラッパーだよね。
80年代後半のサン・パウロで、DJウンとコンビを組み、
ヒップ・ホップの狼煙を上げた人ですよ。
名前は知っていたけど、ちゃんと音を聴いたのは、初めてかも。
そのタイージが17年に出したアルバムが、いまになってフィジカル化したそうです。
いやぁ、なんともクラシックというか、めっちゃオールド・スクールで、
もはや古典の域に達しているサウンドといってもいいんじゃないですかね。
スクラッチは大活躍してるし、
クラプトンの‘I Shot The Sheriff’ までサンプルされてますよ。
ヒップ・ホップにまったく不案内な自分にもそう聞こえるくらいだから、
その筋のファンには、どう評価されるんだろか。
そこらへんよくわかりませんが、ロック色の濃いガッツのある、
ポジティヴなエネルギーに満ちたこのアルバム、
ぼくにはどストライクで、ヒットしましたよ。
なんたってフロウは、バツグンの上手さじゃないですか。
グルーヴ感たっぷりの‘Hip-Hop Puro’ なんて、
ループして踊りながらいつまでも聴いていたくなるトラックです。
ヒップ・ホップのアルバムにはお約束の多数のゲストには、
なんと大物のカーティス・ブロウまで招いているんだから、ビックリです。
う~ん、まさしくタイージにとって、お手本となったラッパーだもんねぇ。
メロウな‘Liga Pra Mim’もいいけど、アタバーキのリズムにのって
カンドンブレをテーマにラップする‘Povo de Aruanda’ がハイライトかな。
バック・インレイに写っているレコードには、
カーティス・ブロウやブラジルで出たUSファンクのコンピ盤のほか、
サンバのロベルト・リベイロやフンド・ジ・キンタルに、
ルイス・ゴンザーガのCDボックスまで並んでいて、ニヤリとさせられます。
Thaíde "VAMO QUE VAMO QUE O SOM NÃO PODE PARAR" Apenas Produçðes THD001 (2017)