インドネシア、ダンドゥットのレーベル、
イラマ・トゥジュフ・ナダのカタログは、内容保証。
ぼくが全幅の信頼を置いている会社で、見つけたら即買いをしているレーベルです。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2017-01-31
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2017-03-18
ところが、ほとんど日本に入ってこなくて、めったに入手できないんですけど、
ひさしぶりに1枚見つけたので、取り上げる次第。
これまで手に入れたのと同じ15年のアルバムで、
この頃まで作っていたCDも今はなくなり、デジタル・リリースだけになっているのかも。
ズバイダという女性歌手、ネットで調べても情報がなく、経歴がわからないんですが、
現在はエルフィ・ズバイという名前で活動しているようですね。
いやぁ、上手いですねえ。かなりキャリアのある歌手とお見受けします。
エルフィ・スカエシの往年の名曲‘Mandi Madu’ はじめ、
ロマ・イラマ、リタ・スギアルト、イッケ・ヌルジャナー、エフィ・タマラらが歌った
ダンドゥット名曲の数々を歌っているんですが、
オリジナルに聴き劣りしない歌唱力は圧巻です。
イラマ・トゥジュフ・ナダのYouTube のチャンネルを観てみると、
本作のオフィシャル・ヴィデオがあって、スリンのほか4管を従え、女性コーラス3人、
キーボード2、ギター2、マンドリン、ベース、ドラムス、グンダンという編成を
バックにズバイダが歌っていて、ちょっとコーフンしてしまいました。
90年代ダンドゥット・サウンドそのままで、生演奏の魅力が爆発。
コプロに変質して以降のダンドゥットでは、これは味わえないもんねえ。
イラマ・トゥジュフ・ナダのCDには、どれも“NEO DANGDUT ROMANTIKA” という
サブ・タイトルが付いていて、ロマンティカという語がスローな歌謡を連想させますけれど、
あまりそうしたイメージはなく、80~90年代の懐メロ(死語?)路線の
ダンドゥットを追及していることは明らかですね。
この“NEO DANGDUT ROMANTIKA” をタイトルにして、本作から4曲削った
8曲収録のアルバムが、12年にデジタル・リリースされています。
再発のデジタル・アルバムは、オリジナルの大衆的なデザインとは見違えるほど
洗練されたジャケットに変更されていて、時の移ろいを感じさせますねえ。
17年にはストリーミングも開始されているので、
こういうオールド・スクールなダンドゥットに今も一定の需要があることがうかがえます。
Zubaidah "TANDA MERAH" Irama 7 Nada CD7-008 (2015)