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サン・パウロのコンテンポラリー・ジャズのいま ジエゴ・ガルビン

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Diego Garbin Quinteto  REFÚGIO.jpg

同じ18年作のトランペッターのリーダー作でも、こちらはグッと現代的。
話題のレーベル、ブラックストリームから出た、ジエゴ・ガルビンのデビュー作です。
サン・パウロで活躍する人で、同じブラックストリームから出た
ピアニストのサロモーン・ソアーレスのアルバムでも、冴えたプレイを聞かせていました。

ジエゴ・ガルビンはビッグ・バンド出身者だそうで、
エルメート・パスコアル・ビッグバンドでも腕を磨いたようですよ。
なるほど‘Tonin da Jose’ では、エルメート・ミュージックの影響がうかがえますね。

ジエゴは、シャープでクリアなトーンでハツラツとプレイしていて、
細かいパッセージを吹き切るスリリングさなど、
デビュー作らしい若々しさを発揮しています。

さらに特筆したいのが、ジエゴの作編曲。
全曲ジエゴのペンによるものなんですが、構成力のある曲を書くんですよ。
フックの利いたメロディを散りばめ、
どの曲も聞かせどころの作り込みが巧みで、引き込まれます。

バップ的なテーマを持つ‘Morro da Urca’ なんて、
スピード感を演出する曲作りが見事じゃないですか。
またそんなマテリアルを十二分に料理するメンバーも、実力者揃いです。

ピアノは先にあげたサロモーン・ソアレースが美しいタッチを聞かせるし、
ドラムスのパウロ・アルメイダは、細分化されたビートで、
現代的なジャズ・ドラミングを披露しています。
コンテンポラリーなサン・パウロのジャズ・シーンをいまを伝える快作ですね。

Diego Garbin Quinteto "REFÚGIO" Blaxtream BXT0023 (2018)

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