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ジャマイカのタクシーがCD化したデビュー作 アイニ・カモーゼ

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Ini Kamoze Taxi CD003.jpg   Ini Kamoze  Taxi no number.jpg

ジャマイカのタクシーから、ブラック・ウフルーの“SHOWCASE” が
オリジナル仕様でCD化されたのにあわせ、アイニ・カモーゼのデビュー作も
デジパックで再発されたので、買い直しちゃいました。

06年にCD化されたときは、CD番号もなく、オリジナルのイギリス、アイランド盤の
ジャケットを複製した印刷が粗悪で、海賊盤かと疑ったものです。
黄色の外枠を施すなど余計なデザイン処理をしていた初版ですけれど、
今度のデジパック仕様は、オリジナルLPのデザインのまま、
きれいに仕上げています。CD番号は3番になっていますね。

84年にミニLPで出たアイニ・カモーゼのデビュー作、大好きだったんですよ。
アイニの少年ぽい歌声がみずみずしくってね。青臭さがいいんだな。
きりっと引き締まった、タイトなスライ&ロビーのミリタント・ビートも最高でした。
アイニのアルバムで、こんなにシンプルなサウンドだったのは、このデビュー作だけで、
その後のアルバムは、ポール・グルーチョ・スマイクルが、
ゴテゴテしたミックスを施すようになっちゃったんだよなあ。

ポール・グルーチョ・スマイクルは、ブラック・ウフルーのダブ・ミックスで、
83年に“THE DUB FACTOR” という傑作をものにしましたけれど、
ブラック・ウフルーの84年の新ミックス版“ANTHEM” 以降、
やたらとメタリックで過剰なサウンドに変わっちゃうんですよね。

アイニ・カモーゼのデビュー作のスカスカのサウンドは、
グルーチョのミックスとしてはかなり珍しく、
グルーチョのダブの作風が変化する直前の仕事だったと思われます。
そのシンプルなダブ処理のおかげで、アイニの若々しいヴォーカルが引き立ち、
リズムの骨格をくっきりと打ち出したサウンドが、なんとも小気味よかったんです。

CD化にあたって、86年ロンドンのタウン&カントリー・クラブでのライヴ2曲
‘Trouble You A Trouble Me’ ‘Call Di Police’ が
ボーナス・トラックで追加されたんですが、‘Call Di Police’ 冒頭20秒が
3度もリピートされるという、ありえない編集ミスを犯してたんですね。

今回の再発で、ちゃんと修正されるのかなと思ったら、
ボーナス1曲目の‘Trouble You A Trouble Me’ がカットされてしまい、
‘Call Di Police’ 冒頭のリピートも1回減ったとはいえ、ちゃんと直っていないまま。
また初版CDでは、ライナーに全曲歌詞が掲載され、
ボーナス・トラックのメンバー・クレジットも載っていたんですが、
今回の再発CDには、歌詞もボーナス・クレジットも記載されていません。

う~ん、どちらも一長一短というか、
こういう仕事ぶりは、メイド・イン・ジャマイカだからですかねえ。

Ini Kamoze "INI KAMOZE" Taxi TAXICD003 (1984)
Ini Kamoze "INI KAMOZE" Taxi no number (1984)

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