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フィーリン・ハーモニー コンフント・ホセー・ドローレス・キニョネース

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Conjunto De José Dolores Quiñones.jpg

そしてもう1枚、今回買ったヴィンテージ・ミュージック盤でカンゲキしたのが、
コンフント・ホセー・ドローレス・キニョネース。
ソフトなハーモニーの美しさにラテンの粋を感じさせる男性デュオ、
エルマーノス・ベルムーデスが歌うボレーロ集なんですが、
これはまさに、フィーリン・ハーモニーそのものですね。

なるほど、昨年アオラから出たコンピレーション『フィーリン・ハーモニー』の1曲目を
飾るわけだと納得の“Levante” が、本作の1曲目に収録されています。
ホセー・ドローレス・キニョネースという人は、
アオラ・コーポレーションのサイトの解説によると、
「1945年頃からメキシコやスペイン、フランスやイタリア、ノルウェーなどを転々とした
バカブンド的体質を持つ作曲家で、その作品は、ベニー・モレー、アントニオ・マチン、
ロランド・ラセリエ等のキューバ人やローラ・フローレス、ハビエル・ソリス、
ボビー・カポ、ダニエル・サントスなどなど広範囲なラテン系有名歌手にも
作品を取り上げられています」とのこと。
ぜんぜん、知りませんでした(汗)。

都会的センスのあるボレーロを書く人で、ホセー自身が弾くギターを中心とした
小編成のサウンドは、まさしくフィーリンのエッセンスを強く感じさせます。
ホセー・アントニオ・メンデスの“Mi Mejor Cancion” を取り上げてるところも、
まさしく同時代のフィーリンと共振していることをうかがわせるし、
なによりそのサウンドが、当時の新感覚に溢れているんですね。

まず、クラリネットを起用しているのに耳をひかれるんですが、
硬い音色でくっきりとした音像を残すクラリネットの裏で、
柔らかな響きのトロンボーンが対位法的なカウンター・メロディを吹くと、
サウンドがグッとふくよかになり、コンフントのサウンドがまろやかに包み込まれます。
曲によっては、トロンボーンでなく、サックスやフルートも聞かれるので、
マルチな管楽器奏者なのかもしれませんが、
この2管のアレンジがハーモニー・ヴォーカルとともに、
ボレーロを甘美に織り上げています。

わずか8曲22分足らずのアルバムなんですが、
フィーリン好きには堪えられないアルバムです。

Conjunto De José Dolores Quiñones
"CONJUNTO DE JOSÉ DOLORES QUIÑONES CANTAN: HERMANOS BERMÚDEZ"
Vintage Music 057

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