なんか、ネオ・ソウル、きてない?
RC&ザ・グリッツにムーンチャイルドと、
ここのところ、お気に入りになるアルバムに、ネオ・ソウル色の濃いものが多くて、
なんか風が来てる? てな感じを持ってたんですけど、
どうやら風どころか、けっこう大きな波になってるのかも。
今日試聴して耳にひっかかったのが、ことごとくネオ・ソウル・ライクなアルバムばかり。
なんでもかんでもよく聞こえてしまう時って、
気を付けないと、あとで後悔すること多しなので、
もう1度試聴し直して、手元に積み上がった5作から厳選して、この1枚だけを購入。
これは、ゼッタイいいぞ、という確信ありの1枚、
家でじっくり聴き直しましたが、絶品です。
1曲目のプレリュードに続いて、
重くファットなベース音に載せて滑りこんでくるニイアの歌声は、
ダブル・ベッドのまっさらなシーツに、長い足と腕を差し込んで、
身体を引き寄せてくる長身の美女を想像させます♡
(ジャケットからの妄想)
シャーデー・アデュをホウフツとさせるクール・ビューティ、
と思いきや、繊細な歌声のままに、振り絞るように歌う曲もある。
それでも、歌の表情はどこまでも軽やかで、歌いすぎの感を与えない。
デビュー間もない頃のジョニ・ミッチェルに、ちょっと似た印象もあったりして。
幼い頃からクラシック・ピアノと歌を習い、ハイ・スクールの頃には、
ジュリアード大学院やバークリー大学のプログラムに参加して、
ニュー・ヨークのニュー・スクール大学に進んで、ジャズ・ヴォーカルを専攻したとのこと。
大学在学中にワイクリフ・ジョンと出会い、ちょうど十年前の07年に、
ニーアをフィーチャリングしたワイクリフのシングルがヒットして、話題になったんだとか。
経歴そのまんまの音楽性を聞かせてくれます。
生演奏ぽいドラムスの音や、選び抜かれたシンセの音色、美麗なストリングスと、
どこまでもスタイリッシュなプロダクションに、スキなどありません。
プロデュースはロビン・ハンニバル。どおりでライに似てるわけだわ。
安心して身を任せ、酔いしれましょう。
Niia "I" Atlantic 560036-2 (2017)