痛快! 胸をすくとは、まさにこのこと。
これぞまさしく、ロックの高揚感でしょう。
ニジェールのタル・ナシオナル、インターナショナル・リリース3作目です。
13年のインターナショナル・デビュー作“KAANI” から、
15年の“ZOY ZOY” を経て今作と、コンスタントにアルバム制作を重ねて、
快進撃を続けているのは、嬉しい限りです。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2013-10-07
前のめりにつんのめる、ハチロクのビートで押し出してくるエネルギーの爆発力が圧巻。
スピーカーから唾が飛んできそうなヴォーカル、せわしなく反復を繰り返すギター、
手数の多いドラミング、ビートの合間を埋めるかのように乱打されるトーキング・ドラム、
バンドが一丸となって疾走するグルーヴに、血が騒ぎますねえ。
ライヴ・バンドのパワーを減じさせず、
ディスクに落とし込んだエンジニアリングも見事です。
前作がちょっとクリーンになりすぎたかと思わないでもなかったんですが、
今作はサウンドはクリーンでも、ムキだしのパワーを立体的に捉えていて、
それがバンドの圧倒的なダイナミズムをしっかりと再現しているんですね。
ローファイを狙ったイジったミキシングなどをしていないところにも、好感が持てます。
ライヴ、観たいねえ。
この人力グルーヴに、汗まみれになって踊りたいっ!
Tal National "TANTABARA" Fat Cat FATCD149 (2018)