今回入手したアンゴラ新作3枚、最後の1枚はR&B。
センバやキゾンバといったアンゴラ色は皆無、
アダルト・オリエンテッドなR&Bが好きな人なら、トリコになることウケアイの1枚です。
セフ・タンジーことカルロス・フェルナンド・タンジーは、
サッカー選手を夢見る少年だったのが、
ミュージシャンだった二人の兄に後押しされて、歌手デビューしたという人。
13年のデビュー作“BOTÃO DE ROSA” では、セフ名義でしたけれど、
今セカンド作では、姓名と一緒に名乗っています。
レイヤーしたシンセがたゆたうサウンドが極上のメロウさで、
適度にスキマのあるサウンド・スケープが、ラグジュアリーそのもの。
いやあ、トロけますねえ。やるせなく、せつない、泣きの曲が満載で、
ピアノをバックに切々と歌い上げるバラードも、女子涙目じゃないでしょうか。
以前、アンゴラのフリー・ソウルと呼びたいカンダにもマイっちゃいましたけれど、
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2016-10-25
インターナショナル・マーケットにそのまま乗せられる
プロダクションのクオリティの高さは、南アのポップスと同列のものがありますね。
セフは声よし、こぶし回しもイヤミなく使うし、なめらかなフェイクも巧みと、
R&Bシンガーとして卓抜した才能を聞かせます。
肩の力の抜けた軽い歌い回しと、バラードで歌い上げる時の、
ふり絞る歌いぶりとの振り幅の大きさに、奥行きを感じさせる、
セクシーないいシンガーです。
Cef Tanzy "CARTEL D’AMOR" LS Republicano no number (2017)