エンパイア・オヴ・サウンドがすっかりお気に入りとなり、
ヒップホップをもう少し聴きたくなってしまいました。
ヒップホップ門外漢としてはかなりな珍事で、どうした自分?
といったって、その方面はわずかばかりしか持ってないんですが、
十年ぶりくらいに棚から取り出したのが、サウンド・プロヴァイダーズ。
サン・ディエゴ出身のデュオ・ユニットであります。
ジャジー・ヒップホップっていうんですか?
ジャズ名盤からサンプリングしたトラックが満載で、
耳馴染みのあるフレーズがループされるのは、なかなかに快感なんですよねえ。
たとえば、M3はミルト・ジャクソンの「オパス・デ・ファンク」、
M5はジョー・パスの「ペイント・イット・ブラック」、M6はエロール・ガーナーの「ミスティ」、
M15はカル・ジェイダーの「パシフィック・ヴァイブレーションズ」ですよね。
なんだかブラインドフォールド・テストみたいで、最初聴いた時は盛り上がっちゃいましたよ。
大ヒットしたUS3 よりも、このアルバムの方が好みだったなあ。
偶然知ったこのアルバムのおかげで、こういうヒップホップならイケるわってんで、
若い店員さんに、ほかにこんなのない?とオススメを聞いたりしてたんですけど、
結局気に入ったのは、この1枚だけだったんですよねえ。
我ながら、ヒップホップのストライク・ゾーン狭すぎであります。
サウンド・プロヴァイダーズのように、生バンドがやるヒップホップだと、
演奏のスリルも楽しめますけれど、
ビートメイカーが作るサンプルのトラックでは、サウンドのセンスが良くて、
心地良く聴けるかどうかが、キモ。
要するに、イージー・リスニング向きかどうかってことなんですけど、
ヒップホップをBGMにするってのは、邪道なんですかね。
Sound Providers "AN EVENING WITH THE SOUND PROVIDERS" Quarternote/ABB QTR006-2/ABB1047-2 (2004)