どっひゃー、すんげえー。ハンパない、この吹っ切れっぷり。
美少女アイドルふうなジャケットからは、とても想像つかないヘヴィーなサウンドが飛び出します。
立て続けのチャルガで恐縮でありますが、いや~、いいなあ、このわかりやすさ。
バルカン・ブラスぶりぶり、ロックなドラムスがどがすか、ギターはぎゅわん、ぎゅわん、
歌謡ポップ・フォークここに極まれり、って感じですねえ。
EDMなんかはまったく受け付けらんないくせに、
チャルガの打ち込みは、ぜんぜんウルさく感じないんだよなあ、なんでだろ。
こういう、わざとちょいダサにしたようなロック歌謡って、好きなんですよねえ。
たとえば、80年代のロマ・イラマに代表されるロック風のダンドゥットとか、
最近ではインリー・シーチュムポンのデビュー作みたいなサウンド。いいですよねえ。
ダンサブルに徹したプロダクションに、
アゲアゲ効果抜群の♪ヘイ・ヘイ♪と煽るコーラス隊をバックに、
はすっぱな感じのロクサナのヴォーカルが、キレよく炸裂します。
女の甘えを感じさせない、あっけらかんとした歌いっぷりが気に入りましたよ。
メロディはキャッチーだし、ヒップホップとバルカン・ブラスの同居もごくごく自然。
大衆音楽路線まっしぐら、お客さんを楽しませてナンボの、
エンタメに徹したプロフェッショナルな姿勢が胸をすきます。
曲ごと、手を変え品を変えのプロダクション・アレンジも緻密だし、
予算をかけたレコーディングになっていますね。
ばりぶりソロを取るクラリネットやサックスも聴きものだし、
躍動感いっぱいのチャルガ、見事です。
息つかせず一気に駆け抜ける46分、う~ん、爽快ですねえ。
Roxana "ZA VSEKI IMA ANGEL" Payner Music PNR2014031560-1032 (2014)