うわー、いいもん教えてもらっちゃいました。
ネット・ショピングで、「こちらもいかがですか」式のレコメンドも、
たまには素直に聞いてみるもんですね。大当たりの作品を見つけちゃいました。
ジョヴィーノ・サントス・ネト。
ぜんぜん知らない人だったんですが、サンプルを聴いて、ビビッときましたね。
なんでも、77年から92年までエルメート・パスコアル・グループで、
ピアノを中心とした鍵盤系の専属プレイヤーだった人とのこと。
エルメートのグループを脱退してからは、シアトルに渡って、
アメリカでブラジリアン・ジャズのリーダー作を多く発表してきた人なんだそう。
全然知りませんでしたあ。
08年の本作は、母国に帰ってカルロス・マルタ、ガブリエル・グロッシほか、
若手インスト系のトップ・プレイヤーとともに制作したプロジェクト作。
ジャケット画ですぐわかるとおり、ノルデスチにスポットをあてた企画アルバムで、
アコーディオン、ピファノ、ザブンバ、トリアングロといった北東部の伝統音楽に
欠かせない楽器をたっぷりフィーチャーして、
フォロー、バイオーン、ショッチなどを鮮やかにジャズ化しています。
もちろんそこに土臭さは、まるでないわけですけれど、
北東部リズムをしっかりと咀嚼したアレンジにのせ、
ジャズの語法を知る者にしかできない、洗練された演奏を聞かせてくれます。
う~ん、これはいいわ。ブラジル人ならではのブラジリアン・ジャズであります。
Jovino Santos Neto "ALMA DO NORDESTE" Adventre Music AM1041-2 (2008)