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東アフリカのフランコ スーパー・ヴォルケイノ

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Mbaraka Mwinshehe & Orchestra Super Volcano.jpg

「東アフリカのフランコ」の異名をとったタンザニアのギタリスト/バンド・リーダー、
ンバラカ・ンウィンシェヘ率いるスーパー・ヴォルケイノの単独復刻が、
ついに実現しましたぁ! う~ん、待望のリイシューですねえ。
東アフリカの音源復刻といえば、ダグラス・パターソンか、
ウェルナー・グレブナーのどちらかの仕事と察しがつきますが、
今回はウェルナーのザンジバラ・シリーズからのリリースでありました。拍手喝采!

スーパー・ヴォルケイノは、
モロゴロ・ジャズ・バンドに在籍していたンバラカ・ンウィンシェヘが、
ケニヤのフィリップスから資金を借り、73年に立ち上げたバンドです。
79年にンバラカが不慮の交通事故で亡くなるまで、
タンザニア国内ばかりでなく、ケニヤ、ウガンダ、ザンビア、エチオピアなどの
東アフリカ一帯をツアーし、人気を博したバンドでした。

70年代は、ケニヤのフィリップスから数多くのシングル盤を出したほか、
モロゴロ・ジャズ・バンド時代の録音を含むンバラカ・ンウィンシェヘ名義の編集LPも、
3枚リリースされました。ンバラカ死後の80年代には、
Ukumbus (追憶)の名を冠した編集LPが、10枚以上リリースされています。
そうそう、余談ですけれど、ンバラカはモロゴロ時代にタンザニア代表として
大阪万博に来ていて、帰国して出したシングル“Expo 70” では、
「サヨナラ、オーサカ」「アリガトゴザイマス」「コニチハ」なんて歌っているんですよね。

モロゴロ・ジャズ・バンドの方は、15年前にドイツのディジムがCDリイシューしたものの、
スーパー・ヴォルケイノの復刻は、タンザニア(ケニヤ?)でCD化された
ンバラカ・ンウィンシェヘ名義のタマシャ盤があるだけ。
タマシャ盤は超入手困難で、とうとうぼくも手に入れることはできませんでした。

というわけで、まさしく待ちに待ったリイシューなんですが、
待たされただけのことはある、素晴らしい内容。
モロゴロ・ジャズ・バンド時代に比べ、
ひと回りパワー・アップした、オーケストラ・サウンドに耳奪われます。

モロゴロ時代のラテン色を脱したコンゴリーズ・ルンバあらためスワヒリ・ルンバに加え、
ジャイムズ・ブラウン影響大のソウルやファンクを取り入れた曲があるのが聴きもの。
引き締まったリズム・セクションにダイナミックなホーン・アンサンブルが加わり、
ガッツのあるサックスやトランペットのソロが堪能できますよ。

ドクトゥール・ニコに強く影響されたンバラカのギター・プレイも、
モロゴロ・ジャズ・バンド時代と変わらず活躍していて、
ラップ・スティールによるハワイアン・ギターも聞くことができます。
「スーパー火山」はダテではなく、名は体を表すですね。

Mbaraka Mwinshehe & Orchestra Super Volcano
"ZANZIBARA 9 : MASIKA - UN SOUFFLE FRAIS DE TANZANIE 1972-74" Buda Musique 860279

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