ジョージー・フェイムといえば、最近アンソロジー・ボックスが出て、気もそぞろになったばかり。
買おーかなー、どーしよかなー、と悩んだんですけど、
こういう悩み方をしてる時って、たぶん買わないんだよな、自分。
本当に欲しけりゃ、四の五の言わず、ソッコー買ってるもんねえ。
というわけで、ボックスよりまず先に買わなきゃだったのが、13年に出ていた新作。
ミュージック・マガジン1月号の輸入盤紹介に載るまで、
出ていたことすら気付いてませんでした(恥)。
前作がベースとドラムスのみをバックに歌った異色作で、
トレードマークのオルガンが聞けなかっただけに、
09年の前々作“TONE-WHEELS ‘A’ TURNIN’” と同じメンツが揃った今作は嬉しい。
“TONE-WHEELS ‘A’ TURNIN’” は、ひさしぶりにジョージー・フェイム熱が復活したアルバムで、
タイミングよく来日してくれたこともあり、09年の年間ベストにも選んだ極上作でしたからねえ。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2009-09-04
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2009-12-31
ブルース、ジャイヴ、カリプソ、スカと多彩な音楽を取り込んだ、フェイム・マジック。
シャレのめしているというか、もう余裕しゃくしゃくのヴェテランの味わい。
それでいて手練れた感はなくて、音楽はみずみずしさイッパイなんだから、嬉しくなってしまう。
ミュージック・マガジンで宮子さんも書いていたように、
「ソングライターとしての成熟」を存分に発揮していますねえ。
枯れないモッズの粋な魅力っていうんでしょうかね。
チャーミングな男の色気を、軽やかにホップするように歌うジョージー。
これが最終作だなんて、言わせませんよ。
Georgie Fame and The Last Blue Flames "SWAN SONGS" Three Line Whip TLW010 (2013)