ああ、やっぱり、こういうジャズ・アルバムがぼくは好きなんですよ。
ビル・ラズウェルの新作、いいですね。
ハービー・ハンコック、ファラオ・サンダースという両巨頭に、
ビルとは共演歴の長い山木秀夫にアダム・ルドルフが参加。
メンバーでおやと思ったのが、
アヴァン系マルチ・プレイヤーのピーター・アプフェルバウムに、
レッド・ホット・チリ・ペッパーズのチャド・スミスが参加していたこと。
ぼくにはチャド・スミス以外の名前はわかりませんでしたが、
ロック系ドラマーの起用が、今回の目玉のようです。
15分前後の長尺の4曲を収録。
どの曲にも起承転結があり、
メンバーそれぞれの腕をふるえるスペースが用意されていて、
存分にインプロヴィゼーションを繰り広げています。
アヴァンギャルドというふれこみですが、
ぼくには70年代マイルズを更新したジャズに聞こえました。
スケール感のあるサウンドで、ハンコックやファラオが
のびのびと演奏しているのを今聴けるというのは、なかなか得難いのでは。
ヴェテラン揃いなので、アンサンブルの緩急もしっかり押さえられていて、
壮大なサウンド・スケープを生み出しているところは、やっぱりスゴイな。
Bill Laswell "AGAINST EMPIRE" M.O.D. Reloaded MODRL00100 (2020)