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イラン革命前の伝統ポップ アフディエフ

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Ahdieh  GHASEDAK.jpg

へぇ~、こんなイランのポップスがあるんだ!
いやぁ、初めてですねえ、こんな民俗色濃いペルシャン・ポップスを聴いたのは。
革命前のイラン、おそらく70年代録音のものだと思うんですけれど、
まるで湾岸ポップスのようなパーカッシヴなサウンドが飛び出して、
ゴキゲンになっちゃいました。

アフディエフという女性歌手、ずいぶん昔に1枚買った記憶があるなあ。
たしかそのCDは、平凡な西洋風ポップスだったはずで、とっくに手放してしまいました。
少なくとも、こんな伝統的な音楽じゃなかったよなあ。
でなけりゃ、手放すはずがないもんねえ。

あらためてどういう人なのか調べてみると、
50年テヘラン生まれで、グーグーシュと同い年の女性歌手なんですね。
母親の後押しで8歳の時から芸能活動を始め、
イラン・ラジオの子供向け番組で歌うようになり、
10代でイランのトップ・スターになったといいます。
革命の2年前にスペインへ渡って結婚し、
現在も家族とともにマドリッドで暮らしているのだとか。

ということは、本作は77年以前の録音で、
アフディエフが20代の時のものということになるわけですね。
トンバックと思われる太鼓のパーカッシヴなサウンドにのせて、
ヴァイオリンのなまなましくも流麗なボウイングが圧巻で、
歌を模写するかのように、ぴたりとユニゾンで合わせて弾いたり、
タクシームをたっぷり披露したりと大活躍しています。
サントゥールとヴァイオリン・セクショが掛け合う場面も、
めちゃくちゃスリリングです。

アフディエフの豊かな中音域を生かした温かみのある歌声と、
やわらかなメリスマ使いも魅力的です。
きっと伝統歌謡の訓練も、きちんと受けた人なんでしょうね。
革命前のポップス・シンガーで、古典歌謡も歌った人といえば、
ハエーデが有名ですけれど、こんな躍動感のある伝統ポップは、
ハエーデでも聞いたことなく、目を見開かされました。

Ahdieh "GHASEDAK" Taraneh Enterprises 261

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