70年代サンバ・ファン感涙の最高作 ニルジ・カルヴァーリョ
Nilze Carvalho "VERDE AMARELO NEGRO ANIL" Rob Digital RD178 (2015) 今回のセールで、最高のディスカヴァリー。 リオ下町ラパの新世代サンバ・グループ、スルル・ナ・ローダで、 14年と17年に二度来日してお馴染みのニルジ・カルヴァーリョの15年作。 ニルジ・カルヴァーリョは、80年にバンドリンの天才少女としてデビューして以来、...
View Articleスマートなアフリカン・ポップ K.O.G
UKのアフロ・ポップ・ユニット、オニパのヴォーカリストK.O.Gのソロ・デビュー作。 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2019-02-02 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2020-03-30 プロダクションがバツグンによく出来ていて、 いかにもUKらしい、スマートなアフリカン・ポップに仕上がっています。...
View Article南ア版ブッカー・T&ジ・MGズ ザ・ムーヴァーズ
う~ん、いいジャケットですねえ。 70年代南アで人気を博したインストゥルメンタル・ソウル・バンド、 ザ・ムーヴァーズのコンピレーションです。 以前、オルガン・ソウル・インスト・バンドのブラック・ディスコの記事を書きましたが、 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2021-07-09...
View Articleブラック・ミュージックとしてのジャズ トゥミ・モゴロシ
60年ぶりによみがえった、マックス・ローチの“IT'S TIME”! これを聴いたら、ジャズ・ファンの誰しもがそう思いますよね。 アイディアの源はそれとわかっても、 本作はあのアルバムの焼き直しでも、イミテイションでもありません。 ここに込められたエネルギーは、公民権運動に呼応したマックス・ローチの気概を、 現代に受け継いだものと、はっきり伝わってくるじゃないですか。...
View Article肉声の聞こえる第6作 バーナ・ボーイ
バーナ・ボーイの前作“TWICE AS TALL” は、 パンデミックの憂鬱な気分を増幅されるようで、とても繰り返し聴く気になれず。 なんかこの人って、暗いんだよなあ。力作なのはよくわかるんだけどさあ。 大ブレイクした“AFRICAN GIANT” もそうだったけど、 なんでこんなに暗いのが売れるのかしらん。 そんな相性の悪いバーナ・ボーイなんですけれど、...
View Articleインドネシアの新世代ジャズ・ヴォーカリスト アメリア・オン
こりゃ、オドロいた。 こんなステキなシンガー・ソングライターが、インドネシアにいたなんて。 この人もまた、グレッチェン・パーラト以降の新世代ジャズ・ヴォーカリストですね。 日本初入荷なんですが、なんと7年も前の作品なのか。 これまで話題に上らなかったのは、インドネシアという地の利の悪さのせい? 新世代ジャズの文脈でも、アジアのシティ・ポップという文脈でも、 見逃せないスゴイ逸材ですよ。...
View Article耳で読む絵本 藍婷
6月に日本でもデジタル・リリースされた 台湾のシンガー・ソングライター、藍婷(ラン・ティン)のデビュー作。 ここ最近、台湾インディ・シーンが活況だということは、 通りすがりでつまみ聴きしている、ぼくのような者でも十分実感していましたが、 これはフィジカルで持っていたい!と手が伸びました。 大手のレーベルじゃ制作費がかかりすぎて、とても実現しそうにない、...
View Article気品のあるラヴ・ソング集 ペク・イェリン
『アジア都市音楽ディスクガイド』、参考にさせてもらっています。 「お、シーラ・マジッドの“WARNA”がちゃんと選ばれてる」とか、 「おい、おい、ルース・サハナヤの“...UTHE!”をセレクトしないのかよ」などと、 一人ツッコミしながら楽しませてもらいましたが、 なんといっても未知のアルバムで、自分好みのものを発見するのが、最大の眼目。...
View Articleナイト・ムード 薛詒丹
『アジア都市音楽ディスクガイド』掲載ディスク第2弾。 手元に届いたら、たった3曲しか入っていないEPで、ちょっと肩透かしでしたけれど、 デジパックのマンガの雰囲気がすごく良くて、気に入りました。 裏ジャケットの絵と、CDレーベルもシャレているので、一緒に載せておきますね。 薛詒丹(ダン・シュエ)は、台湾南部、高雄出身のジャズ・ヴォーカリストで、...
View Articleオーストラリアへ渡ったマリのギタリスト ムサ・ジャキテ
オーストラリアへ移住したマリのギタリストのソロ作。 オーストラリアでの活動となると、 ヨーロッパやアメリカの音楽メディアが取り上げることもなく、 ぼくもこんなアルバムが出ていたとは、まったく気付きませんでした。 ムサ・ジャキテは、ジェリマディ・トゥンカラ率いるシュペール・レイル・バンドで、 79年から83年までリズム・ギターを務めていたギタリスト。 その後、トゥマニ・ジャバテのバンドに加わり、...
View Article静謐な南ア・ジャズ マルコム・ジャネ
南ア・ジャズの力作が続々届きますね。 ジョハネスバーグ出身のトロンボーン、ピアノ、ドラムスのマルチ奏者、 マルコム・ジャネ率いるツリー=オーの初アルバムです。 先月記事にしたトゥミ・モゴロシのアルバムと同じ新興レーベル、 マッシュルーム・アワー・ハーフ・アワーからリリースされました。 マルコム・ジャネは、マッシュルーム・アワー・ハーフ・アワーから、...
View Articleへへ、ゴゴ、スワヒリ、英語で歌うレトロ・タンザニア ワヘンガ
タンザニア音楽のレーベル、レトロタンを昨年再起動したロニー・グレアムさんが、 デジタル・リリースした新作3タイトルのプロモCDを送ってくれました。 前回は、ターラブの初録音を残したザンジバルの歌姫シティ・ビンティ・サアド、 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2021-09-17 タンザニアのドライ・ギターの祖、フランシス・ラファエル・ムワキチメ、...
View Articleレコメンドはデビュー作 ティスダス
今年の春先、トゥアレグのギター・バンドの新作が、 ちょっとしたリリース・ラッシュになりましたね。 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2022-03-04 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2022-04-13 そのなかで、ティスダスの新作“AMANAR” は取り上げませんでした。...
View Article