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30年以上眠っていたジャズ・ヴォーカル傑作 リサ・リッチ

う~ん、ひさしぶりに本格的なジャズ・ヴォーカルを聴いたという、 そんな充足感に浸れる得難い一枚ですね。 最近は、「ジャズ」のカテゴラリーがあまりにも拡張・拡散しすぎてしまって、 ジャズ・ヴォーカリストといっても、そこからイメージされる歌手は、 ひと昔前とはだいぶ違ったものとなってしまいました。 でも、リサ・リッチは、シーラ・ジョーダンの系譜をうかがわせる...

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知られざるリベリアのアフロ・ジャズ・ファンク・バンド カピンジー

リベリアのポピュラー音楽というと、アメリカナイズされた音楽ばかりで、 これはという、ミュージシャンやバンドと出会ったためしがなかったんですけれど、 こんなに実力のあるバンドがいたとは、意外です。 ヨーロピアン・ジャズの復刻専門レーベル、ソノラマがコンパイルした Kapingbdi というこのバンド、どう発音するのかさっぱりわからず、...

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清澄なミャンマー古典歌謡の詩情 イーイータン

イーイータンのソロ・アルバム! うわぁ、これは珍しいですねえ。 イーイータンといえば、マーマーエーと肩を並べるミャンマー古典歌謡の大御所。 その名声の高さは十分承知しているものの、 どういうわけだか、これまでソロ・アルバムにお目にかかったことがありませんでした。 イーイータンは、20世紀最高のサウン(竪琴)の名手とされた インレー・ミン・マウンに可愛がられ、専属の歌手にもなっていた人。...

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敬虔な仏教徒のミャンマー伝統歌謡 キンポーパンチ

待ってました! ミャンマーで8月に発売されたキンポーパンチの新作。 7月19日、彼女のフェイスブックに新作のジャケ写が公開されて以来、 首を長くして待ってたんですけれど、やっと手元に届きましたぁ。 デビュー作では、ツインテールのまだあどけない15歳の少女だったキンポーパンチ。 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2016-08-16...

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ミャンマーの伝統歌謡を歌う姉妹デュオ イーイーチョン&イーイーモン

ミャンマーの伝統歌謡界に、見目麗しい姉妹デュオが登場しましたよ。 その名は、イーイーチョンとイーイーモン。 どっちがどっち?と最初わからなかったんですが、 最新作の写真右側、八重歯のある方がお姉さんのイーイーモンで、 写真左側が妹のイーイーチョン。 パッケージがヴェトナム並みの美麗な装丁なうえ、DVD付きなのには驚かされました。...

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やるせなく美しすぎる遺作 ラシッド・タハ

昨年9月12日、あと6日で還暦を迎えるはずだったラシッド・タハは、 天国からの唐突な呼び出しで、突然この世を去ってしまいました。 心臓発作だったというその訃報は、同い年のぼくにとって大きなショックでした。 もっとも、驚きの一方で、やっぱりという思いも、実はあったんです。 何年か前、ラ・キャラヴァン・パスのミュージック・ヴィデオに客演しているタハを観て、...

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クリチーバのショーロ ジュリアン・ボエミオ

パラナのクリチーバ出身という、カヴァキーニョ奏者のソロ・アルバム。 クリチーバのショーロ・グループって、前に確か聴いたなあと棚を探したら、 あった、あった、ヴァリエダージス・コンテンポラネアス。 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2012-05-27 コンテンポラリーなショーロの傑作でしたよねえ、このアルバム。 アミルトン・ジ・オランダのような...

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コンテンポラリー・エチオピアン・ポップを歌うオロモ人シンガー アブッシュ・ゼレケ

いまオロモ人にもっとも影響力のある歌手といわれるアブッシュ・ゼレケ。 R&B色の強いコンテンポラリー・サウンドの エチオピアン・ポップを歌う歌手として、ただいま人気沸騰中。 新作では、オロモ色を強調しないエチオピア全方位のリスナー向けアルバムとなっていて、 カラフルなレパートリーが魅力。ダンスホール・レゲエの影響色濃いサウンドは、...

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アムハラ演歌の華 ハメルマル・アバテ

姐さん、お帰りなさいましっ! エチオピア演歌の女王ハメルマル・アバテ、6年ぶりの新作です。 13年の前作“YADELAL” も7年ぶりでしたけれど、待たせますねえ、この人は。 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2013-11-28 待っただけのことはある、今作は会心の出来ですよ。 アスター・アウェケの新作と同時期の発売というのは、前回と同じですね。...

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エチオピア演歌のヴェテランのカムバック作 アサフ・ダバルキ

いや~、これまたアムハラ演歌の味わいを堪能できる快作ですね。 こぶし回しのキモチいいことといったら、ありませんよ。 かなりのヴェテランとおぼしきルックスの人ですが、 アサフ・ダバルキの名は初耳です。 この人のYouTube を観ると、かなり古そうな映像やカセットまで出てくるので、 70年代の黄金時代から歌ってきた人なのかもしれませんね。 テオドロス・タデセと一緒に歌っているヴィデオや、...

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エチオピアン・ディアスポラのアフロ・ポップ・シンガー ツェディ

エチオピアのコンテンポラリー・ポップスというと、現地で人気の高いレゲエを含めて、 そこそこみんな上手いんだけど、飛び抜けた才能が見当たらないなあと思っていたら、 出てきましたね、頭一つどころか、二つも三つも抜けた人が。 それが、現在オークランドに暮らすアフリカン・デイアスポラの 若き女性シンガー・ソングライター、ツェデイことツェダル・テスファフン。...

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アフロ・ジャズへのアフリカ人ピアニストからの返答 シェイク・ティジャーン・セック

マリのヴェテラン音楽家、シェイク・ティジャーン・セックの新作は、 なんとアメリカのジャズ・ピアニスト、ランディ・ウェストンのカヴァー・アルバム。 昨年92歳で亡くなったランディ・ウェストンは、 若き日にナイジェリアを訪問してボビー・ベンソンと親交を持ち、 後年にはモロッコのグナーワ・ミュージシャンたちと交流するなど、 生涯アフリカ音楽と深い関わりを持ち続けたジャズ・ミュージシャンでした。...

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ゴスペルを支える家族 ロバート・ランドルフ&ザ・ファミリー・バンド

うん、やっぱりロバート・ランドルフは、 ゴスペル・ルーツとしっかり向き合った時が、一番良いね。 前作の“GOT SOUL” に違和感を感じたのは勘違いじゃなかったなと、 思いを新たにした新作です。 “GOT SOUL” は、ギターにエリック・ゲイルズ、ベースにデリック・ホッジ、 オルガンのコリー・ヘンリーというロック/ジャズで今話題のミュージシャンを...

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センスじゃなくて技術 クラックラックス

クラックラックスの前作“DOUBLE RIFT” には、ホント打ちのめされました。 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2018-08-30 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2018-10-29 昨年のベスト・オヴ・ベストどころか、ここ十数年これ以上の衝撃を 日本のバンドから受けたことはなかったからです。...

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ミャンマーの謎ピアノ、サンダヤー サンダヤー・チッスウィ

ミャンマーの不思議ピアノ、サンダヤーの名手 サンダヤー・チッスウィのアルバムを手に入れました。 この人については、以前<ミャンマーの亀井静香>と書いて紹介しましたが(笑)、 覚えておられる方がいらっしゃいますでしょうか。 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2015-06-17 古典/伝統音楽専門のイースタン・カントリー・プロダクションから出た...

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神歌と古い音律 アマミアイヌ

朝崎郁恵と安東ウメ子の魅力は、十二平均律で歌っていないところにある。 そんな指摘をする人にこれまで出会ったことがないですけど、 二人が、日本の音楽からすっかり失われた古い音律で歌っていることは、 二人の音楽を語るうえで重要なポイントと、ぼくは考えています。 奄美民謡とアイヌ音楽がコラボした『AMAMIAYNU』を聴いて、 ひさしぶりにそんなことを再認識させられました。...

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通俗アラブ・ムードを捨てよ ヤズ・アハメド

ヤズ・アハメドの前作は、何度か聴くうちに、 オリエンタリズムむき出しの楽想がだんだん鼻についてきて、 記事にしたことをちょっと後悔していました。 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2018-02-23 出自はアラブでも、西洋文化のもとで育った彼女のような若い音楽家が、 自身のルーツを傾倒したにしては、あまりにインチキなアラブ風メロディを...

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ハッピーなカンザス・シティ・ジャズ ジェイ・マクシャン

ジェイ・マクシャンの90年東京ライヴ!!! ウソだろ!と思わず叫んじゃいました。 来日してたの? 90年に?? えぇ~???と仰天。 見逃しどころか、今の今まで来日していたことすら知りませんでしたよ。 あわてて買って聴いてみれば、1曲目の‘But Not For Me’ から ピアノをフルに鳴らし切る力強いタッチに、全身総毛立っちゃいました。...

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ブラジル音楽オールタイム・アルバム・ベスト30

まもなく書店に並ぶ『ミュージック・マガジン』12月号で、2月号から11号連続していた 創刊50周年記念ランキングの特集企画が完結します。 のべ11回のうち4回に参加しましたけれど、 読者の方からリストの文字が小さすぎて見ずらいので、 ブログに載せてという要望を、掲載号が出るたびにいただいていました。 雑誌の企画なので、自分のブログへ転載するのはあまり気乗りがせず、...

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アフリカ音楽オールタイム・アルバム・ベスト30

7月号のアフリカ音楽オールタイム・アルバム・ベスト30は、 アフリカ音楽との出会いの個人史にしました。 アフリカ音楽のベスト・セレクションということになると、 以前ミュージック・マガジン/レコード・コレクターズ増刊『定盤1000』で アフリカを担当して40枚選んだこともあり、 どうしてもそれと同じようなものになってしまいます。 それではつまらないし、事前に総括記事の対談も予定されていたので、...

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