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抑制の美学 リア・サンパイ

カタルーニャのインディ・レーベル、ミクロスコピの作品が初入荷。 入荷した全タイトルをチェックして、アンテナにひっかかった2作品を買ってみました。 その1枚が、前回のジャズのアルバ・カレタ・グループだったんですけれど、 もう1枚は、女性シンガー・ソングライターのリア・サンパイ。 カタルーニャの女性シンガー・ソングライターといえば、 シルビア・ペレス・クルースが大人気ですけど、...

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ギリシャ歌謡の多様性を示すエンテクノ ヴィオレタ・イカリ

ヨーロッパの深い森を舞台にした絵本の実写版(?)みたいな ジャケットに戸惑いをおぼえたものの、聴いてみたら、これが面白い。 これはライカじゃなくって、エンテクノですね。 エンテクノは、ミキス・セオドラキスやマノス・ハジダキスなどの作曲家によって、 50年代後半から広まったギリシャのオーケストラ音楽で、 ギリシャ各地の民謡のメロディやリズムを取り入れた音楽を指します。...

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ネイト・ウッドが加わったニュー・トリオ ティム・ミラー

ごひいきのギタリスト、ティム・ミラーの新作が出ました。 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2015-05-06 前回の記事で書いた08年作“TRIO²” から、ずいぶん間が空いたなと思ったら、 5年前に“TRIO VOL.3” が出ていたんですね。気付きませんでした。 トリオ第1作・第2作からベースとドラムスが交替し、 ネイト・ウッドが新ドラマーとなっています。...

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サンテリーア×ヒップ・ホップ フォワード・バック

ビル・サマーズといえば、 ハービー・ハンコック・グループで活躍した名パーカッショニスト。 ビル・サマーズで一番思い出深いのは、 なんといっても73年の歴史的傑作“HEAD HUNTERS” で、 バベンゼレ・ピグミーの笛、ヒンデウフーをビール瓶で再現したプレイですね。 サマーズは、ドイツ、ベーレンライター盤 “THE MUSIC OF THE BA-BENZÉLÉ PYGMIES”...

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ウクレレの可能性 RIO

ウクレレの可能性って、まだまだあるんだなあ。 そんなことを痛感させられた、2000年代生まれの俊英の登場です。 00年代にジェイク・シマブクロの登場で、 <おもちゃ>のようなウクレレが、これほどカッコいい楽器だったのかという! という驚きが世間で沸きあがりましたけれど、 RIOはさらに新たなウクレレの可能性を拡げる革命児ですよ。 今年ハタチというRIO、日本生まれの日本人ですけれど、...

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マンデ・ギターの名盤誕生 ブバカル“バジャン”ジャバテ

全編歌なしのインスト。 アルバム1枚まるごと、マンデ・ギターを堪能できるなんて、 なかなか珍しいと思って聞いてみたら、これ、珍しいだけじゃない。 名作と呼ぶにふさわしいアルバムじゃないですか。 主役のマンデ・ギタリスト、ブバカル・ジャバテ(通称バジャン)は、 その名からわかるとおり、グリオ名門ジャバテ家の一族。 幼い時、初めて手にした楽器はタマ(トーキング・ドラム)だったそうで、...

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ントゥの精神で ンドゥドゥーゾ・マカティーニ

Ntu(ントゥ)。 南ア・ジャズのピアニスト、ンドゥドゥーゾ・マカティーニの新作タイトルに、うむむむ。 ひさしぶりにお目にかかったなぁ、このワード。 ントゥとは、アフリカ思想における重要キーワード。 アフリカの口承文化の研究を通じてアフリカの哲学を体系化した、 ルワンダの哲学者アレクシス・カガメ(1912-1981)が、提唱した概念です。...

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サボール+リディム ハヴァナ・ミーツ・キングストン

    オーストラリア人プロデューサーが企画した、 キューバとジャマイカのヴェテラン・ミュージシャンによる コラボレーション・プロジェクト、「ハヴァナ・ミーツ・キングストン」 (英文のため、「ハバナ」は英語でカナ表記)の新作。 続編が作られるとは予想だにしていなかっただけに、嬉しいリリースです。 5年前の前作は、サウンドトラックと聞いてたんですが、...

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スマートな新世代クレオール・ジャズ クレリヤ・アブラハム

マルチニークやグアドループから、 クレオール・ジャズの若手が、ぞくぞく登場しますね。 出身はマルチニークやグアドループでも、 そのほとんどがフランスの音楽学校で勉強して、パリで活動しているせいか、 ビギン・ジャズ世代のような、地元のダンス・ホールで鍛え上げた現場感はなく、 国際標準の現代的なジャズを聞かせるスマートさが特長といえます。...

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パパ活女子ジャズ、やめました アンドレア・モティス

アルバ・カレタの新作の記事を書いた時に、 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2022-05-25 同じカタルーニャ出身で、同い年の女性トランペッターのアンドレア・モティスに ちらっと触れましたけれど、その時はまだ、この新作を聴いていなかったんです。 まさかアンドレアが、こんなバリバリの新世代ジャズをやるなんて!...

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声の豊かな質感 エラ・メイ

歌い出しの第一声に、ゾクゾクッ。 爆発的ヒットを呼んだデビュー作から4年を経て出た、エラ・メイの2作目。 あのデビュー作には、いささか不満もあったんですが、 本作は1曲目の‘Trying’ の歌唱から、グイグイ引き込まれました。 エラ・メイの声には、豊かな質感がありますよね。 声が立って聞こえるのは、そういうことでしょう。...

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ソウルおやじ クライド・アンソニー

ひさしぶりにインディ・ソウルをいろいろと買ってみました。 クライド・アンソニーという名前は初耳ですが、 インナーには、アーチー・ベル&ザ・ドレルズに8年間在籍したと書かれてあります。 ネットをチェックするも、この人の情報、ぜんぜんないですねえ。 真っ赤な表紙には、恰幅のいいご本人が、 「どっからでもかかってきなさい」式ポーズできめていて、 なるほどヴェテランらしい風格を醸し出しています。...

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グロウン・フォークス・ミュージックの帝王 アヴェイル・ハリウッド

これぞ、サザン・ソウル! 黒汁ほとばしるディープな歌声に、もう身悶えするしかありません。 ブルージーで味のあるヴォーカル、う~ん、めっちゃ好みだわ~。 アヴェイル・ハリウッドことクリストファー・エステルは、 83年、テキサス州テクサーカナ生まれ。 父親がゴスペル・グループのギタリストで、二人の姉妹とともに、 5歳から教会で歌ってきたゴスペル育ちのシンガーだそう。...

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エネルギッシュなアフロ・ジャズ・ファンク ピーター・ソムアー

ガーナ人ジャズ・トランペッターのデビュー作が、オランダから登場。 ピーター・ソムアーは、マイルズ・デイヴィス、クリフォード・ブラウン、 フレディー・ハバード、ロイ・ハーグローヴの影響を受けて、 トランペットを学んできたという俊英。 ガーナで出会ったオランダ人のガールフレンドを追いかけてオランダへ渡ったらしく、 ロッテルダムのアート・スクールでジャズを学ぶかたわら、地元ミュージシャンたちと...

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カメレオンなキャラクター オボンジェイアー

リトル・シムズやギグス、パ・サリュの新作など、 各方面からひっぱりだこという注目のUK新人、まずその名前に惹かれました。 オボンジェイアーって、ぜったいナイジェリア人でしょ。 と思ったら案の定で、本名スティーヴン・ウモー。 ナイジェリア南東部クロス・リヴァー州カラバール育ちで、 17歳でイギリスへ渡り、本格的に音楽活動を始めるにあたって、 父親の名前にちなんで jayar をとり、地元の王様を指す...

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エチオ・ジャズ・フロム・LA キブロム・ビルハネ

ロス・アンジェルスからエチオ・ジャズのアルバムが届きました。 トランペット奏者のトッド・サイモン率いるエチオ・ジャズ・バンド、 エチオ・カリのキーボーディスト、キブロム・ビルハネのリーダー作です。 エチオ・カリのゆいいつの作品である、14年に出たライヴ録音のカセットでは、 キブロム・ビルハネは不在でしたけれど、新世代ジャズ・ファンが注目しそうな カマシ・ワシントン、マーク・ド・クライヴ=ロウ、...

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更新されたエチオピアン・ポップ アスニ・ズバ

エチオピア音楽レーベル、ナホンの新作CDを手にしたのは、いつ以来だろう。 もう記憶にもないくらいだから、5年以上は手にしていないはず。 それもそのはず、アメリカではデジタル・リリースのみになってしまったからで、 CDはいまやエチオピアでしか生産されていません。 エチオピアから届いたナホンの新作、アスニ・ズバなる男性シンガーのアルバムで、 VOL.1 とあるのは、デビュー作ということでしょうか。...

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成熟したアフロ・エレクトロニック・ミュージック ピエール・クウェンダーズ

ピエール・クウェンダーズにノック・アウトを食らったのが、ちょうど5年前。 https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2017-10-08 コンゴ・ルンバレーズをベースにしたエレクトロニック・ミュージックに、 アフリカ音楽の可能性を見た思いがして、めちゃカンゲキしたんですけど、 世間的にはまったく話題になりませんでした。...

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マロヤ解禁後世代の活躍 ファブリス・カミロ

レユニオンのマロヤが09年にユネスコの無形文化遺産に登録されてからというものの、 ちょっとしたブームになって、マロヤのアルバムが大量リリースされるようになりました。 あれから十年を経て、広くマロヤが認知されるようになるとともに、 最近ではジャズやエレクトロなどへの活用など、 新たな取り組みに大きな可能性を感じさせる作品も続出して、 次なるフェーズに入ったのを感じます。...

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ボブレとコントラバスのインプロヴィゼーション フィリップ・バレ

ファブリス・カミロと一緒に入手したレユニオン音楽の旧作。 これがとびっきり、オモシロい! なんと、ボブレとコントラバスのデュオ作品という変わり種。 ボブレは、ブラジルのビリンバウと同種の楽器。レユニオンの楽弓ですね。 コントラバスはジャズの語法で演奏されています。 表紙写真の左に写るのが、ボブレを演奏する主役のフィリップ・バレ。...

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